カレッジフットボールでDivision I-Aに所属するためにはいくつかの条件があるのですが、そのひとつに観客動員規定があります。ものすごくざっと言うと試合平均15000人の観客を集める必要があります。最近はゲートを通った実数を監査したりして丼勘定の主催者発表は許されていません。

今年Transitional Div. I-Aというステイタスのチームが二校あります。下位ディビジョンのDiv. I-AAからI-Aに昇格を申請して条件を満たそうとしているチームなんですが、二校とも平均規定を達成できず。
それどころか従来からのDiv. I-Aチームでも達成できないところがかなりでました。ほとんどがMACやSun Beltの下位チームなんですが、唯一名前の知れたところではMiami-Ohioが規定数を割り込んでしまいました。
これは痛いというか悲しいというか。今年のNFL Rookie of The Year当確間違いなしのSteelers QB Ben Roethlisbergerの出身校でもあり、毎年立派な成績をあげボウルシーズンには当落線上の話題を賑わすミッドメジャーの雄、Miami-Ohioが規定動員数割れとは。今年はCincinnatiとの定期戦がアウェイ扱い、ディビジョンでの最大の敵でありMAC内の対戦では観客動員も見込めるMarshall戦もアウェイということで観客動員的には不利なシーズンではあったというのもありますが、それにしても。

ざっと見てみるとさっきも書きましたがMACとSun Beltに苦戦組が目立ちます。Sun Beltは歴史的にも一番グレードが下と考えられるので理解できますが、優良なチームも目立つMACがこれほど苦戦しているのはどうしたもんでしょうか。特に同格と一般に考えられるWACやMountain Westにも大きく水を開けられているのは考えさせられます。
考えられる理由はテリトリーの差でしょうか。WACやMountain Westはそれぞれの学校の位置する地方ではナンバーワンだったりオンリーワンだったりするんですが、MACはその本拠とするテリトリーはBig Tenにもろに被ったオハイオ・ミシガン。Ohio StateやMichiganに喰われて各校のファンベースが卒業生や極小さいエリアに限られているのかもしれません。各種プロチームも遠からぬ場所にあるし、ミシガンだと冬場ホッケーも幅を効かせてますからね。
(知ってますか。Hocky Town USAと呼ばれる米国内でも最大級のホッケー人気を誇るデトロイトはプロホッケーチーム、NHLだけじゃなくてマイナーリーグホッケーチームも同居しているんですよ。普通トッププロチームがあったらマイナーチームは余所に行くものですが、デトロイトではトップチームがあってもマイナーチームが成り立つほどホッケー人気が高いらしいです)

Div I-Aの観客動員規定はこれだけ割り込むところが多いと下方修正される可能性も高いとは思いますが、ちょっと応援しておきたいかなと。
どうでも良いことを書きますとMiami-OhioはMiami University、Miami-FloridaはUniversity of Miamiというのが正式名称です。