アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

狂言強盗被害のRyan Lochteの被害予想総額は10億円

日本でも報道されているようです。水泳のリオ五輪米代表Ryan Lochteと若手代表選手3人が拳銃で武装した警官の風体の強盗に襲われたという事件が、意外な展開で狂言だったと当事者も認めて事実関係が確定。競技日程が終わり開放感からなんでしょうがパーティ帰りに酒に酔って器物損壊していたとかなんとか。

この事件、アメリカマスコミが逆上してます。 最初にLochteが強盗に襲われたということを言い出した時点では警察のような風体の強盗に襲われたという話で、ただの強盗がいちいちそんな変装をするとも思われず本物の警察官による強盗の可能性も指摘されたりしていました。またリオの五輪組織委員会(だったと思います)がその事件の報道とほぼ同時に「そんな事件は起こっていないと確信している」とコメント。その後「真剣に調査している」と発言が変わりました。

大会前からリオの治安の悪さについては様々な警告や実際に事件が起こるなどしていて先入観もあったのでしょうが、アメリカマスコミは組織委員会の当初の否定コメントを強く非難していた。

ところが1日2日と経つにつれどうも様子がおかしい。リオから伝わってくる情報は選手たちの当初の言い分を覆すものが増えてきて現場のビデオというのも公開されるに及んでLochteの嘘が動かしがたいものになった。Lochteは既にブラジルを出国したものの他の3選手は逃亡に失敗してブラジル当局に拘束された。Lochteにも逮捕状が出ている。こうなってくると当初、ブラジル側の失態と強く批判してしまった各種マスコミは挙げた拳の下ろし所がなくなってしまいました。マスコミやライターからすれば「我々は騙された被害者である。ブラジルに偏見を持っているのではない!」と言い訳したい気持になってしまう立場に。その立場から現在Lochteを対象に口を極めて非難記事を書いている、という状況です。ブラジルに偏見と悪意を持っているのは我々ではない、あいつだ!というわけです。

Lochteの側の対応も悪い。後輩を捨てて逃げ帰った上で、アメリカ国内で安全な状態で強盗に遭ったのは事実だと言い張った。後輩たちはそのままブラジルに拘束され続ける可能性がある(そして後進国の刑務所なんてなにが起こるかわからない)のに自分は安全な場所で自己正当化した挙げ句、証拠が出揃うと、トイレでの器物損壊と立ちションは認めたものの、今も尚強盗に遭ったことは事実だと言い張る方向で頑張る模様です。くだらない軽犯罪と大した額でもない賠償金(5000円程度)の腹いせに強盗に遭ったと言い出した。その上その嘘を引っ込められず事を大きくしてバッシングを受けることに。このバッシングがどれほど続くかわからないです。水泳はほとんど五輪以外では取り上げられないですから次に一般大衆がLochteの顔を見るのは2020年。現役を継続すれば、ですが。以下に書く事情からたぶんLockteは現役続行を選択するしかなくなるので、また4年後に今回の事件が思い出されることになるのでしょう。

有名アスリートが不祥事を起こすと経済的損失が議論されます。若手3人はリレーでメダルも獲得しましたが現時点では知名度はないに等しいので損失額もしれている。問題はLochteです。Lochteは世界選手権では優勝経験があるものの五輪では常にMichael Phelpsの後塵を拝して勝てない、アメリカ水泳界2番手の男です。それでもPhelpsの抜群の知名度で水泳界全体がスポンサー契約で過去8年は大いに潤っており、2番手のLochteもかなりの額のスポンサー契約を得ていたとされます。水泳着のSpeedo、アパレルのRalph Lauren、それに寝具会社の3社で合計10億円の契約があるとされ、その全部が今回の事件を受けて「状況を見守っている」とコメントを発表しています。Phelpsが今大会を最後に引退の可能性は高く、もしPhelpsが引退 & Lochteが現役続行ならLochteがPhelpsに代わってアメリカ水泳界の顔になる可能性もあったはずで、スポンサー契約も今以上に増える可能性もあったこのタイミングでこんな事件を起こしてしまいました。若手がLochteに同伴して遊びに行っていたのも近い将来に米代表のボス格になるLochteに阿っていたのかもしれません。

こんな事件の後では新規のスポンサー契約など望むべくもなく、現行のスポンサーになんとか契約打ち切りを思いとどまって貰わないといけない守りの事態。しかし内容が酔ってガソリンスタンドのトイレのドアを破壊した挙げ句立ち小便。強盗狂言とその後の嘘の上塗りのイメージダウンもそうですが汚いトイレでのバカ行動というのは高級感を出したいスポンサーにとっては完全失格モノで、切られるのは必至ではないでしょうか。

水泳界の稼ぎ頭であったPhelpsもパーティで大麻を吸っただのなんだのという写真スクープが過去ありました。それはそれでキャリアの危機になったんですが圧倒的な成績で黙らせて復活。史上最多の五輪金メダル数など競技の実績でそんな話はもう話題にもなりません。Phelpsがスキャンダルを黙らせられたのはまだ年齢的にピーク年齢だったから。既に32歳のLochte。肝心の競技の方でも今大会最後の200m個人メドレーで5位惨敗となるなど、Phelpsがいなくなるからと言って自動的に世界のトップクラスに留まれるのかどうかもわからない。東京五輪では36歳。今大会50m自由形で35歳のAnthony Ervinが復活金メダルを得るという事例もあり、種目を絞ればLechteもまだいけるのかもしれないですが、あまりスポンサーにとって魅力のある将来とは言い難い。

あとは法的な問題ですが、警官による強盗という治安についての名誉を回復したブラジル当局はLochteの処罰にあまり拘泥しないのではないかと思われます。若手の一人も100万円ほどの寄付を条件に処分を免れる模様で、Lochteもそれを目指すことになるでしょう。それでもたぶんLochteは一生ブラジルには入国しない方が安全であるとは思います。同様の例としてBob KnightがIndiana Hoosiersの遠征中のプエルトリコで事件を起こして、本土に逃げ帰ったという事例があるそうです。プエルトリコからの犯罪人引き渡し請求をインディアナ州知事が拒否したのでKnightはプエルトリコで裁かれずに済んだそうですが、いまでもKnightはプエルトリコに入国すると訴追されることになるらしいです。

国際関係でいうと今大会序盤にサッカー女子代表GKのお騒がせHope Soloがブラジルのジカ熱に言及してブラジルが非衛生であるということを公言してブラジル人の不興をかいました。それに続いて五輪後半にLochteの今回の件。ブラジルが無法地帯であるかのような言いぐさが現地の人々に不快に思われることは確実です。SoloもLochteも実にどうでも良いことでブラジル人にとってのアメリカの印象を悪くしている。ブラジルとアメリカはさほど強い政治的・経済的繋がりがあるわけでもないですが、無用の悪印象を残したのはマイナスですね。

五輪団体競技 男女バスケ・バレー準決勝

五輪の団体球技で男女バスケットボール、男女バレーボールがそれぞれトーナメント準決勝まで進んでいた米代表。バスケの方は男女とも金メダルの本命。特に女子の方は死角なし。バレーボールは女子は優勝候補で、対抗であり苦手だったホームのブラジルが早々に敗戦しているので視界良好。バレーボール男子はGL最終戦に勝ってトーナメント滑り込み、どこまでやれるか、という準決勝が今日から開始。

先陣を切って登場した女子バレーボールがフルセットの末セルビアに敗れて今回も金メダルに届かずとなりました。うーんこれは痛い。トーナメント初戦では日本代表を相手に快勝。反対側の山で相性の悪いブラジルが消えていたのでバレーボール女子五輪初優勝が見えてきたと思っていたんですがセルビアにやられてしまいました。北京・ロンドン五輪では連続銀、今回こそで臨んだリオでも金に届かず。室内6人制バレーボールはプロ化を目指して数年前から勝負を賭けていたのですが、この準決勝敗戦はそちらへの影響でも痛いです。女子団体スポーツではアメリカでの人気は圧倒的にサッカー。実力なら圧倒的にバスケ。こういうことを言ってはいけないんですが、女子サッカー代表はほぼ白人、バスケ代表は黒人で占められており、サッカーが負けたからと言ってそのファン層がバスケに流れる感じはしない。女子サッカーがトーナメント初戦で敗れて得をするとしたら同じく白人選手が多いバレーの方だろうなあと思っていたんですがそのチャンスを活かせず。プロリーグの結成にどう響くのか。優勝候補ではない男子が勝ち進む可能性は低いです。そちらの試合は明日。

バスケの方は男女とも金メダル以外は失敗というハードルが課されている。女子の方はまず大丈夫かと思いますが、男子の方は準決勝スペイン戦も侮れず、好試合が残り二試合期待されます。

経済規模で強さが変わる

五輪は国威発揚の場だとしてヒトラーの昔から国を挙げて予算とエネルギーをつぎこんで強化する国もあれば、それがしたくてもできない国もある。限られたリソースの中から例えば先日五輪初のメダルを得たラグビーのフィジーであったり、プエルトリコのMonica Puigが女子テニスシングルス優勝であったりとそれぞれの思いを遂げて国民を狂喜させることもある。五輪がそれらの国でスーパースポーツイベントとして崇められるのはわかるような気がします。

さて表題の件。実はこれを思ったのが男子バスケのナイジェリア x ブラジル戦を見ていてのことでした。この両チームは男子B組の最下位5−6位を争っているチーム同士の最終戦。ブラジルはまだ決勝トーナメント進出の望みがあり、ナイジェリアにはありません。しかしながらなかなかの好試合で楽しめました。で、試合中に言及がありました。なぜナイジェリアの方にはNBAの選手たちが出場していないのかということについて。なんでもナイジェリア五輪協会がNBAの選手達を招集するのに必要な保険の保険金を支払う能力がなかったので招集を断念したというのです。Festus Ezeli(Golden State Warriorsから今オフにPortland Trail Blazersへ移籍)、Al-Farouq Aminu(同じくPortland Trail Blazers)という生きの良いところがいるんですが、招集できず。Ezeliは昨シーズン終盤にケガから復帰後に明らかにパフォーマンスが落ちていたのでもし招集が可能でも出場したか微妙ですが、それでもこの二人がいたらB組最下位ナイジェリアがもっと同組をかき回して大変な激戦になっていたかもしれません。額面通りに保険金がネックになったのだとしたら国の経済規模・五輪予算とNBAのサラリーとのアンバランスで出場できなかったということになり、経済格差がナイジェリアにベストメンバーを組ませることを阻んだということになります。

ナイジェリアと言えば男子サッカーの五輪チームが飛行機の未払いからリオ入りが試合当日になったり、選手・監督へのサラリー・ボーナスの支払いが滞っていたりとどうにもカネにだらしない可能性が見えているので、本当はNBA選手の招集・保険金ぐらいは払えるけれどケチったという可能性もあり、それほど悲惨とか、経済規模が勝者を決めるのはけしからん!などと主張する気もなくなるところもありますが、まあでもそういう公金の扱いのだらしなさも含めて後進国は後進国だよな…とも思わされます。日本にせよアメリカにせよコソコソ公金をくすねる人たちはいるのでしょうが、まあまだマシか…と思わされるところでもあります。

尚、ナイジェリアにはMichael Gbinijeという今オフにドラフトされてDetroit Pistonsに入るSyracuse出身選手が含まれています。この選手はOKということはサラリー額次第で保険金の額も変わるってことですかね。GbinijeはケガでSummer Leagueには出場していないので現時点ではNBAでの出場経験はありません。

四年前の五輪記事を読んでみるとおもしろい

ブログを長年やっていると過去の記事のことは自分でも忘れてしまうことがあります。四年前のロンドン五輪の頃の自分の書いたものを読んでみたらけっこうおもしろい記述がありました。例えば先日も話題にした女子柔道はロンドンでアメリカ柔道初の金メダルを獲得した決勝戦が僅か30秒しか放送がなかった(一試合全部を放送してくれなかった)なんていうのがあって、あーそうだったなぁと。今回リオ五輪では二大会連続で金メダルとなったKayla Harrisonの試合は3試合見ましたし、その露出は確実に上がったのでしょう。

もうひとつおもしろいなと思った話が男女の待遇の違いに関するもの。発端は日本女子サッカーへの待遇についての報道で、女子は優勝してもエコノミークラスだとかいう話から話題が膨らみました。四年後の今年は日本女子サッカーは五輪に到達できずその話の続きはなし。ロンドンで優勝した米女子サッカーは準々決勝で消えてしまいました。過去五輪・W杯で決勝戦で戦い続けた日米ともに優勝にからめなかったのですから女子サッカーの世界も動いているということでしょう。まあアメリカは古くさいスターシステムでこれからも女子サッカーは売るんでしょうから敗退のPKで外したAlex MorganとChristen Pressを推す姿勢は変わらないんだろうなあ…。

男女待遇の話で思い当たったのがバスケットボール代表が男女ともに豪華クルーズ船に宿泊しているという話です。高給取りのNBA選手は以前から選手村には入らないのですが、今回は特に治安の悪いリオでの試合。高級ホテルでも安心できない、ということでクルーズ船を借り切ってそこに宿泊。高級だそうですからレストラン・プール・遊戯施設その他完備。そこで快適に暮らしていると言う話です。おもしろいのはここに女子の方も宿泊していること。船室が100以上もあり男子側のスタッフでは埋まらないので女子にもお裾分けでそうなっているようです。経緯はともかく男女の待遇差がここではない、というところがポイントになります。

バスケ代表は男子はGL最終戦のフランス戦でも相手を突き放せず3戦連続での接戦となりながらも全勝でGL通過。女子は危なげなくダブルスコアを連発してこちらも全勝。男子の方はトーナメントでもはらはらする試合がありそうです。女子の方は初戦で日本代表との試合が予定されています。

女子サッカーでは消えた日米対決ですが、女子バスケ以外でも女子バレーボールもトーナメント一回戦で日米対決ですね。バレーボールは日本では人気が高く、アメリカでは地味ですが、アメリカ側でもインドアのプロ組織を近い将来立ち上げようという努力が続いており、今回は女子バレーは優勝がどうしても欲しい。女子団体競技ではサッカーが圧倒的に事前の人気が高かったのですが、そのサッカーが早々に敗退したことでバレーボールが若干注目度で浮上するかどうか。




雨の中最後の試合 A-Rod

五輪の裏でMLB New York YankeesのAlex Rodriguezの現役最終試合が行われていました。地上波FOXでの全国放送。午後7時からの放送開始時刻に合わせて引退の記念セレモニーをやるという予定だったのですがあいにくの雨で短縮形に。セレモニーの最初の部分は小降りだったのが僅か数分後には土砂降りとなり早々に切り上げ、試合開始は1時間後に遅延。A-Rodのような世代を代表する選手を送る場としてはどたばた落ち着かない、残念な展開になってしまいましたね。まあ彼のキャリア自体がPED問題でケチがついてしまったのと相似なところもあるかな…という引退劇となりました。3000安打して殿堂入りできない3人目の選手になってしまうのか。

それでも第一打席で即タイムリー二塁打を決めたのはさすが。スター選手は衰えたりともやはりスターかなというところですか。

五輪男子バスケ 二戦連続接戦

NBAの面々を揃えた米男子バスケットボール五輪代表が苦戦中です。まだグループリーグ戦中ですが予想以上の苦戦をどうみるか。対オーストラリア戦は事前に私もどういう試合になるか期待していた試合で、オーストラリア側のNBA選手たちが奮戦して好試合。最終スコアは98-88でしたがCamelo AnthonyとKyrie Irvingの勝負所での活躍がなければもっと近い点数になった試合。その試合はまあこんなものか、これに懲りて決勝トーナメントになればパワー全開で前半から引き離せるようになるんだろう、なんて思っていたんですが、次戦の対セルビア戦ではさらに問題が露呈。序盤にあっさり二桁得点リードしたので楽勝かと思ったら最後のポゼッションまで勝負がわからないところまで追い込まれての辛勝94-91。前戦対オーストラリア戦での接戦の反省から序盤にスパートをかけたところまでは良かったのにそれを維持できないのが今の米代表の戦力ということになるんでしょうか。Nikola Jokic(Denver Nuggets)ぐらいしかNBA選手がいないセルビア相手にここまで苦戦というのはいただけません。

12カ国参加8カ国がトーナメントに進むという(米代表にとっては)無意味に近いグループリーグ戦中なので勝っても負けても現実的にはなにも関係がない、単にチームとしての完成度を高めるためのプロセス、オーストラリア戦の接戦はチームを良くするためには良い経験だった、云々解説が付くわけですけれど、二戦連続の苦戦となるとそうも言っていられないような。明日のフランス戦には強さを見せてもらいたいところです。

記事検索
最新コメント
LINE読者登録QRコード
LINE読者登録QRコード
メッセージ

名前
メール
本文