いやーおもしろかったです。エキサイティング。バスケットボールというスポーツのフォーマットの良さが存分に出た試合。NBA Finals San Antonio Spurs@Miami Heat第六戦。San Antonioの3勝2敗で迎えた試合。両チームの良さがゴツゴツとぶつかり合う大熱戦で延長戦の末103-100でMiami Heatが競り勝ち。第七戦は二日後木曜日です。
延長戦にもなって試合終了はほぼ夜半(東部時間)。とても見るのをやめるわけにいかない熱い内容で最後まで見ました。これを見なくてNBAを見る意味があるのか!という試合。Tim Duncunが30得点、LeBron James32点とそれぞれのMVP経験者が高得点はあげたもののどちらも決して好調で重ねた得点はなく、相手ディフェンスに苦しみながら積み重ねた苦難のハイスコア。Duncanは終盤まったく得点にからめず、LeBronは第4Q時間切れ近くなってから3ポイントシュートミス(あー!これはダメかみたいな)から運良くそのリバウンドがHeat側に戻ってきてそのまま打った二度目の3ポイントシュートが成功。
この日のHeatはゴール下をがっちり固めたSan Antonioを攻めあぐみ、中距離ジャンプショットが入ってくれない苦しい展開。特にWadeが苦しみましたね。あれでミドルシュートが入っていれば切り込むスペースが内側に生じたかもしれないんですがそれが入らないものだから攻め手に詰まる展開。このシリーズで何度か見た展開とも言えますが。ベテランセンターTim Duncanが内ですべてのレイアップを阻止してしまうという意識があるからLeBronやWadeが数少ないチャンスに相手をくぐり抜けてゴール近くまで切れ込んでも難しいショット選択にならざるを得ず、普段なら入ってるようなレイアップがリムを滑り落ちること多数。試合後のスタッツを見るとまあまあに見えるのかもしれませんが、スタッツ以上に苦しんだタフな試合だったと思います。あの内容でよく勝ったもんだという。
第七戦ですが、これはHeat有利に大きく傾いたかもしれません。San Antonioは延長に入ってこの日のベストプレーヤーであるG Tony Parkerを再三ベンチに下げて休ませるという策に出ました。また最後のぎりぎり、Miamiが絶対3ポイントシュートに来るという局面ではDuncunも二度までベンチに下げたりしています。Spursはコアのメンバー固定で長年強豪として戦ってきている強いチームですが、この終盤での選手交代はコアのベテラン中心メンバーの疲労をSpursコーチ陣が見てとった結果ではないかと見えます。Duncanを下げたのが結果としては試合を通してリバウンドで高さの足りなかったMiamiを利してMiami Chris Boshリバウンドから二度目のチャンスを与えたことになった(第4Q5秒残りでのRay Allenの右隅からの3ポインター同点弾)。Duncanを下げたのは結果として裏目にでたものの間違った策とは言えないでしょうが、Tony Parkerをあれだけ何度も下げなくてはならないというのは、Parkerが相当に消耗していたということでしょう。過去にもベテラン中心のチームが激戦のシリーズの終盤で消耗したということはありましたが、Spursもその心配をしなくてはいけないところに来てしまったかもしれません。
最後の最後の3点差でのSpursのポジションでもTony Parker抜き。策としてはDanny Greenの3ポインターに決め打ちだったかと思いますがBoshが張り付いてのブロックで試合終了。Boshは試合終盤から試合の流れを引き寄せるブロックショット、リバウンドを連発してチームを救いました。
今シリーズは両チームの良さが存分に出たすばらしいシリーズで第七戦にもつれ込むのに相応しいシリーズ。木曜日、また平日ですけど見ます。必ず見ますよ。