アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

ラクロス米代表壮行試合 vs MLLオールスター

4年に一度のラクロスの世界選手権が二週間後からイスラエルで開幕。それを前にして米代表の壮行試合を兼ねたMajor League Lacrosseのオールスター戦がESPNUで放送されていました。通常年はMLL内で戦うオールスター戦ですが、世界選手権年とあって2014年に続いて米代表対MLLオールスターの対戦。

ラクロスの世界は米代表とカナダ代表が圧倒的に強く、この二強から優勝国が出る。カナダ以外で米代表が試合全編を通して本気を出してかからねばならない相手はイロコイだけ。他の国の実力と二強との差は相当に大きいです。その下にオーストラリア、そして前回2014年のDenver大会で躍進したイスラエルやイングランド・スコットランドなどが追うという構図です。日本は世界選手権での最高成績が4位、前回8位。他国が実力を伸ばしているのが見えた前回大会から巻き返せるのかどうか。
そういう構図のラクロスの各国の実力とあって、このMLLオールスターとの壮行試合は実は米代表にとっては全力を開放して臨める大事な腕試しの機会なのです。MLLオールスターの方が世界選手権の本番で当たる各国より強いからです。

実際に試合も好試合となりました。第4Q、米代表が連続ゴールで圧倒、14-8としたところからMLLオールスターが巻き返し。試合自体はMLLルールで行われているため、世界選手権では存在しない2ポイントゴールなども含めてMLLオールスターが一気に追い上げ。最後は13秒残りで同点ゴールを決めて延長戦へ。サドンデスの延長戦もMLLオールスターが決めて大逆転勝ちで米代表を下しています。
米代表にとっても良い経験となる敗戦になったんじゃないでしょうか。

試合中には米ラクロス協会の会長がアメスポ市場でラクロスが地位向上していく上での課題なども述べていたりとなかなかに良い番組になっていたと思いました。現状のラクロスの最大の課題はリクリエーションとしてのラクロスクラブの増加が進んでいないこととしていました。技量を重視するタイプのクラブは過去10年間で大いに増えたけれど、もっと気楽に子どもたちが加われるような環境の整備がラクロス人口の伸長のためには必要だという点が強調されていました。
ラクロスはアイスホッケーほどではないにしても装備で親の負担がほかのスポーツ比で大きいのが不利という認識。ラクロスシーズンは春。アメスポ的には野球・ソフトボールやサッカーとシーズンがかぶる中、一時期もてはやされたラクロスのプレー人口の伸びも踊り場に入った模様。次なるステージにステップアップするための時期になっているようです。

アメリカはW杯でどこを応援しているのか

さてサッカーW杯はGLを終えてノックアウトラウンドへ進むところです。ところで米代表が出場していないこのロシア大会、アメリカ市場のサッカーファンはいったいどの国を応援しているんでしょうか、という疑問に答える資料がありましたのがご紹介してみたいと思います。
今大会の開幕日にリリースされたこの記事によれば支持されている順にブラジル29%、メキシコ28%、イングランド25%、アルゼンチン20%となってます。この上位4カ国を足しただけで既に100を超えてしまうところからわかるとおり一択ではない調査結果ということでしょう。ブラジルはちょっと意外かと思いましたがあとはまあまあわかるかなという感じ。ルーツ的にはメキシコとイングランドはアメリカ国内でやはり存在感が高いというのは住んでいての実感に合います。それぞれGLで苦労しましたが人気上位4カ国ともノックアウトラウンドに生き残りましたのでTVマーケティング側からするとホッと一息という感じか。

また同ページではなぜW杯を見ると答えた回答者にその理由を問うていますが、W杯だから見るんだよ!という回答が一番多い。正直だなあという感じでしょうか。

レッドカード貰い合戦へ?

明日のW杯G組のイングランド対ベルギー戦ですが、ノックアウトラウンドのここまで決まったトーナメント表を見るとG組は2位通過した方が得ですよね。未定のH組とは一回戦で対戦しますが、どこが1位で抜けてきても怖くはないし。
現在イングランドとベルギーは勝点・得失点差・ゴール数のすべてで並んでいるので、この直接対決で負けた方が2位通過できるという状況です。わざと負けるんでしょうか?でももし両チームともわざと負けようとしたら0-0の引分になってしまうんですけど、そうなると次のタイブレーカーはフェアプレイポイント。イエローとレッドカードを得点化して決着を付ける仕組み。いま自分で数えてみたところこれまでベルギーがイエロー3枚、イングランドがイエロー2枚なので、イングランドが1位通過になるようです。

が、もしイングランドが本気で2位通過を目指すなら第3GKに先発させて故意でレッドカードを取らせれば逆転2位通過になれます。フェアプレイポイントが採用されたときからこういう可能性があるのは気づいていたんですけど、遂に実際にこの場面がやってきそうです。
それとも両チーム普通に試合をしてそんなおかしな場面にはならないのか。明日の両チームの先発GKの発表が楽しみです。

やれやれのメキシコ代表、GL通過

いやはや大変な結末になりましたね。サッカーW杯F組の最終戦。第1戦2戦と連勝グループ首位で最終戦に臨んだメキシコ代表が大破綻をきたして0-3でスウェーデンに大敗。ボロボロでしたね。対するスウェーデンは第2戦でドイツ相手に1人多い状態なのに完全にドイツの猛攻を受けるばかりで最後のToni KroosのスーパーFKで敗戦した姿から立ち直っての快勝。
スウェーデンに2点目3点目が入った時点では同時刻に行われているドイツ x 韓国戦はまだ0-0。そのままならまだメキシコは2位で勝ち上がる可能性はあったんですが、なにせ対象がドイツ。前戦スウェーデン戦での終盤の攻め達磨ぶりが記憶に新しいだけに、いかに韓国が奮戦しても最後に決めてしまうのはドイツではないかという想像はサッカーファンならだれもがしてしまう状態。

それがなんと韓国の勝利に。それも既に90分経過後のゴール、当初のオフサイド判定がVARで覆っての先制点。さらに時間切れが間近になりGK Manuel Neuerまで特攻で前へおしあげたところからエンプティネットでダメ押し2点目。ドイツW杯史上初のGL敗退となりました。やれやれなのは大敗を喫したメキシコ代表です。韓国の頑張りに助けられて大敗帳消しでGLを2位通過。GLを独走中→大敗瀕死→韓国ありがとう!というドラマ展開。韓国、立派な試合をやってのけました。既にGL敗退が決まっていて最後まで走りきった韓国代表には大きな拍手を送りたいです。

ドイツは‥国民落胆でしょうね。ドイツにとっては初のGL敗退(全試合がトーナメント制だった時代に初戦敗退はあり)。前回の優勝国がGLを突破できずに敗退するのはこれで3大会連続で、過去5大会で4度目。

VARの導入が見事な結果を生んだことをまずよろこびたいです。韓国の先制ゴールの当初のオフサイド判定がビデオで前(韓国から見て)へ出たボールは韓国の選手ではなく、Toni Kroosのバックパスだと確認されてオフサイドに該当せず、ゴールが認められました。あれをあの混戦でサイドラインから見ている線審にわかれというのは無理。VARがあったことで正しい判定が出てすっきり決着になったことはサッカーというスポーツにとって、またFIFA W杯にとって素晴らしい出来事だと素直に評価したいです。
ただVAR判定に持ち込まれるかどうかの判断基準が曖昧なのは改善の余地あり。この場面の判定でも主審がVAR判定に行くと意思表示するまでかなりの時間がかかりました。あれでVARルームの審判の見逃しがあったらどうなるのか。せっかくの良い取り組みが台無しになりかねないです。そこをどう担保するか。

メキシコ代表はヒヤヒヤの通過となりました。米代表が出場せず、メキシコ代表もGL敗退となったら北米市場としては大敗北の大会になってしまいます。
米代表を追ってきた人からするとこのメキシコ通過の経過は2002年を思い起こさずにはいられないでしょう。1勝1分でGL通過を目指して臨んだ第3戦でポーランドに完敗1-3、しかしもう一つの試合でホスト国韓国がポルトガルを下したため薄氷通過になったときです。そのときも米代表が0-3となって瀕死状態になってから、もう一つの試合の方で韓国が遅い時間帯になってからゴールしてやっとリードという展開でした。こうなると2002年は米代表が、2018年はメキシコ代表がともに韓国の最後までの頑張りに救われたということになりますね。アメリカ視線で韓国サッカーを意識することはまずないわけですが、結果としてはCONCACAFは二度も救ってもらったってことになります。

ところでこのGL最終戦を同時刻開始にする最終戦のしくみが今日のドラマを生んだわけですが、2026年は48カ国参加の3カ国 x 16グループによるGLとか。ということはこの手の最終戦同時スタートのドラマは消滅するということです。そもそも48カ国は多すぎる上にこれもなくなってしまうとか、まあ改悪ですよね。

まずは現実を認識していきましょう

まず少し前のコメント欄でも書いたことをここに再録しておきたいと思います。

英語の表現でリンゴとオレンジを比較するという表現(異質なものを比べる愚をいましめる)がありますが、なぜかサッカー人気を強調しようとすると極端なリンゴ・オレンジ比較が横行するようです。 (中略) 感覚的に言えば2026年では時期が近過ぎてサッカーが経済規模その他で三大スポーツの規模に迫る可能性はゼロでしょう。抜くなんて全然ありえません。恣意的なリンゴ・オレンジ比較で部分的に抜いたと強弁することぐらいは可能かもと思います。細かい理由は過去何度も当ブログで説明しているのでここでは触れません。

と、そういうことを書いておいていたところ、おもしろいコメントを前項にいただきました。まさに事前に指摘しておいた通りのリンゴ・オレンジ的なお話かと思います。
いただいたコメント内で紹介されているリンク先にSNSのinteractionsのランクがあってその上位をサッカーW杯が占めている、これは前項記事内で指摘しておいたアメリカ市場でのW杯視聴率での惨敗とは異なる結果ではないか、サッカーは健闘しているんではないのかというのがコメントの主旨かと理解しました。
複眼的視点を持つことは思わぬ発見をもたらしてくれることもあるので全否定はしませんが、さすがにこれは異質かつ量的にも比較にならないものを持ち出しているかと思います。以下検証してみましょう。

まず言われている「W杯の試合が上位に並んでいる」というランキングというのはご紹介いただいたURLに飛んで、一番右のSocialのタブをクリックして、さらにプルダウンメニューで「スポーツ限定のランク」を表示すると、出てくるランクの上位独占というものですね。よくこんな微細なところまで探してサッカー優位の情報を掘り起こされた方がいたものだと感心します。たぶんこの内容は日に日にアップデートされるものかと思いますので、現時点でスクショはとっておきました。

そのランク、ご紹介者はランク内の数字はちゃんと読まれたのでしょうか。FacebookとTwitterの合計で607,000件の言及があったというアルゼンチン x クロアチア戦がトップになっていますね。2位になると韓国 x メキシコ戦の514,000件、3位ドイツ x スウェーデン戦の396,000件などと続きます。
他方、同じページの非スポーツに分類されている方のランクに目を転じるとその中にはプロレスWWEの定時放送WWE Monday Night RAWが550,000件で非スポーツの5位、WWE Smack Down!が297,000件で同6位、NHLの今季のタイトルその他の賞発表・授与式(NHL Award)が295,000件で同7位などとなっています。これらは非スポーツに分類されていますけれど、スポーツファンが見ている可能性はとても高い番組ですね。これらをスポーツ限定ランクに当てはめるとRAWがスポーツ全体の2位相当、Smack Down!が4位、NHL Awardも4位相当です。区分を見直すだけで「W杯がスポーツ関連SNS上位独占!」というのとはかなり趣の違うランキングになるのが現実のようです。

NHL AwardはNBCSNで放送していたので私も少し見てましたけど冗長だったので早々に視聴から離脱したんですが、あれよりもSNSで語られた回数の多いW杯の試合が僅か3試合というのは多いということになるんでしょうか。私にはかなり少ないように感じられますが。(近年アメスポ論議でしばしば語られるようになったホッケー対サッカー・どっちがアメリカ市場で人気か?というバトル議論の中ではおもしろい比較資料にはなるかもしれません)

そもそもの話が最も多くSNSで触れられた試合で600,000件で飛び抜けて多いわけですよね。一方TV視聴者の話は2014年の1試合平均で3,550,000人から1,980,000人に激落したという話です。まさに桁が違うんですよね。「最多」「件数」(=複数投稿している人も当然いるので人数にするともっとずっと少ないはず)と「平均」「人数」を比較しても明瞭に桁が違うのですから、あとは推して知るべしでしょう。TV視聴者数の数字の変化の方が圧倒的かつ普遍的な資料かと思います。

つまりですね、リンゴとオレンジの比較して云々するのはやめましょうと申し上げたいわけです。人気面で今回のW杯の序盤は惨敗なのは覆い隠すべくもないという結論はまず受け入れて議論は進める方が健全かと思います。

この先ノックアウトラウンドの後半に行けば米代表もメキシコ代表も勝ち進まないのは前回も今回も同じ(メキシコ代表が勝ち進まないと想定)ですから、現時点よりもノイズが減って比較はしやすくなりますからその時点でまた数字を見ればアメリカ市場でのサッカー人気については語りやすくなると思います。

なぜスペイン語放送の視聴率まで落ちるのか

スペイン語放送のW杯視聴者の激減の理由はなにかというのが知りたいところです。

それで2014年大会と今回の大会とのスペイン語を母国語とするチームの差をまず見てみたいです。宗主国スペイン以外では北中米と南米の国々がその対象ですが、前回と今回で入れ替わったスペイン語母国語国は、2014年出場のチリ、エクアドル、ホンジュラスが今大会で本戦へ進めず、代わってパナマとペルーが出場中。チリを除けば本大会で勝ちこむことが期待される国々ではありません。移民の国アメリカなのでそれぞれの国の出身者は存在し前回・今回で1カ国減ですが大きな差があるとは思えない。少なくとも現在報道されているような大幅な視聴者ダウンを説明できるような理由にはならない。

またスペイン語視聴者の圧倒多数を占めるのはメキシコ系。メキシコ代表チームはここまでのGLの二戦はともに週末の試合でとても見やすかったはずです。対戦相手も初戦のドイツ戦は在米メキシコ人が数ヶ月前から期待していた大一番。実際メキシコ戦は個別には高視聴率を出している。それに後押しされて全体の数字が大幅に伸びていても不思議ではないところ、結果は激減。どうなっているのか。
前回ブラジル大会はアメリカと時差が少なく視聴者数に有利な時間帯の放送が多かった、という説明もある程度の理由になりますがすべてを説明するには足りないかと。あまりにも下落幅が大きいので。放映系列が今回からTelemundoに変わったのも影響している可能性はありますがそれで説明が付くのかどうか。
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