アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

MNTまたか怪我人

MNTが代表メンバーの交代を発表。火曜日の対モロッコ戦で左サイドバックでフル出場したCory Gibbsが膝の負傷で代表落ち。

そのモロッコ戦の最中に痛めたそうですが「いつやったかわからない」けれど「重傷」だそう。
同じく怪我がち代表に選考されたものの速攻一番手で負傷脱落したFrankie Hejdukのときとまったくパターン同じなんだなこれが。

もうね… 
代表選考の前から怪我がちの選手の話は何度も書いてますが(これとかこれとか)またも怪我がちな選手からの脱落者発生。予想通り過ぎて泣ける。よくもまあ次々と。
これで当初先発候補のサイドバックが左右ともに欠場。かなりの戦力ダウン。


代わって代表に指名されたのはGregg Berhalter。そう、四月のドイツとのフレンドリーでボケ出しまくりの醜態で評判落としまくって当確近いと思われた代表の座から見事滑り落ちたBerhalter。まあ補欠扱いまず使われないでしょうが。
先発候補ということを考えると火曜日に右バックスで使ったChulandoloを左に回して、右にはChris Albrightというあたりですかね。それとも左にBen Olsenか。Albrightは右以外ありえない。


尚、火曜日の試合を途中退場したこれも怪我がち主将のClaudio ReynaはMRIの結果良好で本戦には問題ないとのことですが、今日&日曜の最終調整試合は欠場の方向。
つまりReynaは今年になってからの代表との実戦はモロッコ戦の10分だけってことで本戦臨むのね...
少し減ったけどまだ怪我がちメンバーをReyna、O'Brienとキーポジションに抱えた米代表、この先も突如メンバー消失の不安が尽きないですね。

NASCAR一極化の功罪

NASCARのライバル(というかいまとなっては元ライバル)のIRL=Indy Racing Leagueがここ二週間地上波放送をやってました。普段は週末地上波でモータースポーツといえばNASCARの独占状態なので、ああ珍しくIndy Carやってるなぁって言う感じ。古株以外名前も聞いた事ないドライバーばっか。
今週末のIRL最大のイベント=Indy 500に向けての盛り上げ目的での放送なのですが、ホントまさにIndy 500だけが売り物のシリーズになってしまったのがいとかなし。

私もIndy 500は行ったこと二回ほどあるのですが、あそこはなにせ古い施設で付近の駐車施設が超劣悪、Indianapolis市のロジスティック自体もぐだぐだで行きはまあよいよいなんですが、行ったが最後三時間脱出不能という代物です。それでもIndyだから行く気が出るけど他のレースだとどうなんですかねぇ。他のだとひとがこないからいいのか。


米モータースポーツでのNASCARの一人勝ちが目立ってきたのは十年強ほどのこと。
日本でもヨーロッパでもF1を最高峰として、従って各国内レースでもフォーミュラーカー型のレースが好まれるのと対照的な量産車体を使用してのNASCAR。日本でも欧州でも流行らないのがなぜ流行るのかというと、そこがアメリカの草の根モータースポーツの強さと関係があるんだと思うんですよ。

あれはかれこれ六年ほど前のこと。その夜のMLS観戦を終えて帰宅途中のハイウェイ上。その辺を通ると煌々とスタジアム照明がついている場所があるのです。
こちらでは中学高校の運動場に照明がついていることは珍しくないのですが土曜の夜。それに時期は七月。学校はすでに夏休み。シーズンからすれば野球?フットボールの練習?、それにしてもすでに十時をとうに回っており子供がやってるには不適当。なにやってんのかなと気になりちょっと気まぐれで見に行ってみてびっくり。

カーレース場だったのです。草カーレース場。ワンメイクの旧式のChevyが、またはなんかよくわからないトラックが疾走しております。意外なほどに客もおりビールを飲みポップコーンを頬張りレースを楽しんでいる。ぼろいベンチ状の観客スタンド。ブルーカラーの世界。そして同じくブルーカラーの臭いをぷんぷんさせた入れ墨だらけのアマチュアメカニックの連中が情熱となけなしの金とを注ぎ込んで走る土曜の夜の夢。

これが私が初めて草の根レベルのモータースポーツに触れたときのこと。
確かにこのレベルからみればNASCARというのは彼らのやっていることの延長線上。同じ量産車体で、いまだにキャブレタで吸気する旧態依然とも言えるエンジンを究極まで追ったレースカーのチャンピオンたち、それがNASCARなんですね。その親近感。その憧れ。それがドライバーのテクよりもピットワークが重要になる楕円コースをひたすらハイスピードで疾走する。それがNASCAR。
だからフォーミュラーカーやインディカーじゃあダメでNASCARなんだ!とそれを直感的に理解できたのがこのときの経験。興味本位で寄り道してよかった。あの寄り道をしなかったらきっとなぜNASCARなのかを理解できないままだったように思うのですね。


でももちろんそれだけが理由でNASCARが勝っているというほどナイーブなアメリカビジネスじゃあございません。メーカー、スポンサーがカネがスポーツへの愛情なしでも視聴率が高ければ参入してくるのが現金なアメリカビジネス。

日本なんかだとトヨタが後発でF1参戦してみたりWRCに参戦撤退してみたりすると「愛情もないのにカネにあかせて後から入ってくるトヨタなんて!けっ!」というファンの反感や風当たりって相当に感じるわけですよ。
そういうのがないんだよねNASCARの世界って。いいか悪いかがまったくない(ように見えるあるのかもしれないけど)。ドライなのかな。来季からはトヨタがカムリで参戦予定。これで米ビッグスリーとトヨタという世界最強メンバーが完成、今後もNASCARの米国内での地位は安泰か。トヨタさん暖かく迎えられてよかったね。

そんなこんなでライバルを蹴落とし、NASCARにカネが一極集中したおかげで毎週の地上波放映枠が実現してメジャースポーツビジネスと目されるまでに成長したわけで、資本主義的には善なのでしょう。モータースポーツをメジャーに持ち上げたのがNASCARの最大の功績でしょう。


他方負の部分もあるわけで。
スポンサーが勝ち組に乗る方向ばかりのおかげでIndyはもはやマイナーリーグの風情。同じく一時隆盛を誇ったCARTシリーズは見かけないと思ったら倒産してるし。F1 US Grand Prixは元々セールス弱いのに昨年の大遺恨(ミシュランのちょんぼでミシュラン車全車出走取りやめ、6台のみ出走)のせいで今年のチケット販売が大打撃受けているし。へたするとまたF1アメリカから撤退しちゃうんじゃないかな。

まあ世界一の自動車大国のこと、独自路線でも別にかまわないんですが、楕円コースの周回で勝ってドライバーは嬉しいのかなという基本的な疑問はいまだ解けないですけどね。テク的な見所がないし。まあそれはIndy 500も同じか。

いずれにしてもテクニカルなコースで競えるアメリカ人ドライバーが育つ土壌がなくなってしまってきているようにも見えます。
いまF1にはひとりだけアメリカ人ドライバーがいるけど(Scott Speed)、彼にしても戦績みてもマーケティング的な意味で採用されている部分が見えるし。NBAやNFLがプレシーズンに日本人選手を招待するようなね。もちろんそれは参戦できる本人たちにとっては大きなチャンスだから否定的にだけ捉える必要はないですが。

このままNASCARの一極化が進むともうアメリカ人ドライバーは相当長い将来に渡ってテク的に世界に置いて行かれる可能性があるというのがNASCARの最大の罪ということになるでしょう。

ドラフトくじ引き

恒例のNBA Draft Rotary=ドラフト順のくじ引き大会。以前はプレーオフの試合中継のハーフタイムにやっていたのが今は30分の独立番組。

結果は今年東西通じて最下位だったPortland Trailblazersは4位指名権へ。成績順では下から五番目だったToronto Raptorsが幸運を引き当て全体1位指名権を獲得。

まあ今年はコレというスーパースター候補生のいないドラフトだけに1位でも4位でもさほど変わらないでしょうが。

ドラフト順をくじ引きで決めているのはメジャースポーツでNBAだけですが、これはNBAのチームがひとりのスーパースターによってまったく別物になってしまうという他のスポーツにない性格によるものですね。そういう選手が入ってくる年だとわざと負けるのが至上命題になってしまうから。
このロッタリーシステムだと最下位になっても全体一位指名権を得られる確率は1/4しかない。数字で細かく追うと最下位チームは4位指名を得る確率が最大で、まあPortlandは確率的には一番確率の高い順位に落ち着いたわけでもあります。

MNT モロッコ戦

MNTというのはMen's National Teamの略です。
W杯前の最終調整三連戦の第一戦、対モロッコ。三戦とも米国内で開催。
今日火曜日から日曜までの五日間で三試合を消化する予定なので全戦をベストメンバーで行くことは考えられず。初戦の今日ベストメンバーを組んでくるのではと思ったのですが、まずは今日はこんな先発。前列から

Beasley McBride Wolff
O'Brein Donovan Reyna
Gibbs Onyewu Pope Chulandolo
Keller

これがベストメンバーとは信じられないわけですがともかくこういう布陣でスタート。

さて前半早い段階でM Claudio Reyna(Manchester City)がタックルで腿を痛めて交代。以前から何度も指摘している怪我がちな選手のひとりであるReyna。自力でフィールドを去るときの歩き方からして大した怪我ではないであろうと推測しますが、それにしても怪我がちの選手ってなんでこうなんですかね?
中盤のゲームを作る選手として期待されており主将にも指名されているんですが。

Reynaとともに怪我がち野郎の代表格、M John O'Brienは前半だけの出場でしたがナイスなフィード、スルーパスを決めていい試合。すごくいい試合と言って良い。
が、なんというか倒され方とか頼りなくて、アナウンサーも言ってましたがO'Brienが倒されるとはらはらする。また怪我するんじゃないかと。体格的に大した事ないモロッコ相手でこれだと、本番第一戦の体格に優れたチェコ相手にもつのか不安は増すばかり。
きっとArena監督も不安でハーフタイムで代えたんだと思う。

これは戯れ言ですが、John O'Brienってアメリカのアンチサッカーのひとが思い浮かべるサッカー選手の容姿モロって感じなんですよね。細身で髪量の少ないなよっとした長髪でヘアバンドして地味な女性顔でそばかすのみえそうな色白で。フットボールやバスケ選手のような力強さやスピードや男臭さのある風貌とは正反対の姿形。服を換えたらそのままヒッピーになれそうなおよそスポーツ選手らしくない選手。


さて試合は意外なほどモロッコがコンディションがよく、ワンタッチで三角パスをさくさくと決めて連携では米代表以上。どんどん向かってくるしディフェンスでも激しく当たってくるし、本気の腕試しとしてはいい相手でした。こんなに試合通して頑張ってくれるというのは実は裏で賞金でもかかっていたんでしょうか?

89分の失点はチームが意図的に「どうしても一点が必要な場合の全軍前がかり」の練習をしていた場面で、守勢一方のモロッコが自軍1/3から大きく蹴りだしたボールを1対1で追いかけっこしていたときの個人的ミスに端を発する失点。まあ個人のミスでありチームとしてどうこういう問題ではないとも言えるけれど、中途半端なプレーをしたChulandelo、彼に後ろを任せるのはやっぱりこわいなあという感想も。

米代表の全体評価としては10点評価の6がせいぜいでしょうか。5かな。
前半4バック、後半3バック、終盤は全軍総攻撃、と実験的な試合ではあったものの、それにしても先発のキーの選手が光れず。一応全員メンツ揃えた試合でW杯不参加のモロッコに敗戦では6以上は出しようがない。
スタッツ見てませんがシュートの数は最後に稼いだもののそれ以外はFKなど散発。全軍攻撃モードで80分台に波状攻撃が見られたのがほぼ唯一の見せ場。

O'Brienの代わりに後半始めから入ったBobby Convey(Reading=来季からEPL)と終盤に入ったClint Dempsey(New England)がよかったのが目立った。
対してFW陣は先発サブとも振るわず。Landon Donovanも今日はいまひとつタッチが定まらず。O'Brienの絶妙の頭越しのフィードに合わせかけたのが唯一の決定的チャンス。

バックスは前半は安定していたのが、後半3バックにしてからは不安感の高い内容。決定的なミスは犯さなかったものの。
3バックでは左からGibbs, Pope, Onyewuという布陣だったわけですが、ビッグバックのOnyewuを外側に布陣すると相手フォワードとの短距離走の場面が増えるのがつらい。あのサイズにしてはスピードがないわけではないけれど、あのシチュエーションに置かれたらやはり世界のトップフォワードには抜かれるのは必至。モロッコ相手でもあんなだからね。ちょっと本番では使いたくない布陣という感じだと思います。ベテランPopeはセンターバック以外では使えないだろうから3バックならメンツをそれ用に整えないとダメということでしょう。
今後の課題。または3バック諦めなさい。またはもうヤケクソで点を取りに行くときだけにしてその場合は早々にOnyewuかPopeか交代させるべし。

次戦は金曜日、ベネズエラ戦です。

Mavericks初のSpurs突破

プレーオフでどうしても越せなかったSan Antonioの壁をついに乗り越えての勝利でカンファレンスファイナル進出。でもそれも難産。
前半60%を越すシュート成功率であっさり20点と大差をつけたものの、4Qの大詰めになって捕まり。残り32秒で同点からSan Antonio Manu Ginobiliの3ポインターが決まってSan Antonioがこの試合で初めてリードを奪ったあたりでは、ここまで来たのにまたもMaverickダメかというムード。San Antonioのホームの観客は歓喜で爆発状態だし、冷静に見てもこの時点でMavericksはすでにC Erick DampierとF Keith Van Hornをファールアウトで失っており接戦で極めて重要な前線のリバウンド力が懸念される状況。

その次のポジションでDallasは不動のナンバーワン=Dirk Nowitzkiに託し、Dirkはゴールに向かってスラッシュ、注文通りファールも得て3点ゲットで再び同点。
ここが大きかった。試合時間残り僅か、Spursから見れば2点ならMaverickに与えてもかまわなかったのにファール。それもフリースローの確率の高さではNBA4位、背のある選手としては抜群の正確さと言って良いDirkにファールはいただけない。

さて続いてSan Antonioボール。残りは24秒以下=Spursは最後までボールを持っていられる。Dallasの方はタイムアウトを残しているのでもしこぼれ球のリバウンドをDallasが掴むとDallasに最後勝負を決めるシュートのチャンスを与えることになるので、Spursからするとぎりぎりまでひっぱっての1ショット勝負しかない。
Spursはタイムアウトとって最後の作戦セット。それで出てきたプレーがGinobiliをコートトップ、他4名(含Tim Duncan)は左右の3ポイントライン外に配置。そして時計を消費してそのままGinobiliがゴールへスラッシュしてのレイアップ狙い。

San Antonioの考えていることもわかるのです。もし外れたとしてもDallasはファールトラブル。二名失った上にJosh Howardも5ファール(実際延長になってから六つ目喰って退場)とメンバーがいなくなってきているから延長となればSan Antonio有利と読んだはず。だから敢えて大エースのDuncanではなく迂回路のGinobiliに行った。さらにDuncanに時間切れ間際のショットとなれば二人三人とディフェンダーがDuncanの周りに殺到、Duncanは今日それをうまくかわせていなかったのも確か。

でもねぇNBAの修羅場の、この一本ってときに大エースを外していいんでしょうか。
誰もがJordanが最後のショットを打つのは知っていた。知っていてなおかつ決めるのがNBA王者というものではないのか。Kobeが、Olajuwanが、そしてTim Duncanがこういうときにそれでも決めて勝ち抜いてきたのがNBA王者の歴史なんじゃないのかな。(例外=現行Detroit Pistonsと80年代Detroit Pistons)

結果このプレーオフ計9回目の延長戦。これはNBAプレーオフ最多記録。まだカンファレンスセミの段階なのに。
延長に入ってからはSan Antonioは燃料切れのようにショットを外し続け敗退。
今シーズンのSan Antonio Spursはチーム史上ベストの成績でトップでプレーオフ進出したものの二回戦敗退。メンバー的には充実しているし、来季に向かってFAでいなくなるのもMichael Finley、Nick Van Exelぐらいで核はそのまま残る。ドラフトは1巡目指名権なし。FinleyとVan Exelのサラリーで浮いた分でFA市場から誰をとってこれるかだけがプラス要素になります。

Dallas MavericksはDirk Nowitzkiを除けば全国区の選手がほとんどいないチーム。カンファレンスファイナルは相性がいいとは言い難いSunsが相手になってどの程度やれるものか。


Phoenix Suns x Los Angeles Clippersは最後みてません。結果から見れば毎度のことながらPhoenixが120点コースに乗ったらだれも追いつけないということでしょう。
Dirk NowitzkiとSteve NashはDallasのチームメイトとして2003年にカンファレンスファイナルに進出していますが、そのときはSan Antonioに蹴散らされて敗退。今度は敵味方に別れての対戦になりますね。
同じく当時Dallasの中心選手であり、Dallasがダメチームだったころから在籍しDallasの隆盛の礎を築いた功労者Micheal Finleyが、Dallasにとっての積年の壁San AntonioにFA移籍して、そして破れたのも歴史の綾という感じです。好漢Finleyだけに惜しいですね。

米代表の本気度はいかがなものか

相変わらずなのである。米サッカー協会は監督始め目標は一次リーグ突破が目標と言うし、または初戦であるチェコ戦以外眼中にないという言い方をする有力選手もいる。話だけ聞いていると世界ランクが4位まであがった今回も、前回日韓のころや米W杯のころとまるで変わらないんですが、どうにも真意を隠しているように思えるのです。

関係者が一様に箝口令を敷かれたように希望的観測発言皆無なのに対して、唯一目立つ場所でアメリカの今大会での躍進を口に出したのが元米代表で代表通算得点記録をもつEric Wynalda。現MLSの中継解説者。
先日の放送で米代表の準決勝進出を言い切りましたね。この手の高い結果を予想する発言が掲示板の野次馬レベル以外ではまったくないだけにちょっとびっくりするほどの明言。たぶんアメリカチームの本音やムードを現在協会の外にいる自由な立場のWynaldaが代弁したものなのだと思っています。

アメリカ実は今回勝つ気満々なのではないかと思わせる傍証はいくつかあります。
一番目立つのは以前も指摘しましたが代表によるドイツでの予行演習二試合のひとつをわざわざ@Dortmundで行った事。
この点あまり誰も(米側掲示板レベルでも)指摘されていないのですが、一次リーグでは米代表はDortmundでは試合の予定がありません。Dortmundで試合があるとしたら一次リーグを二位で通過したときにF組のトップと対戦するときなのです。高い確率でブラジルとの一騎打ちが行われる場合の決戦場。

リーグ戦予定の会場など会場はいくらでも選べたのに敢えてDortmundを選んだからには、それをセットした米サッカー協会の目標がリーグ戦突破ではありえないでしょう。口に出して言わないだけで心の底にはブラジルを叩いてのベスト8進出を描いていること相違なし。
トーナメント一回戦を突破して日韓のときと同様ベスト8進出と言っても、強豪揃う今回のE組を抜け出しさらにブラジルを撃破となれば同じベスト8でも価値がまるで違う。(日韓のときのトーナメント一回戦は同地区で何度も勝っているメキシコ相手だった)

1994年の米開催のW杯でもノックアウトラウンド一回戦で常勝ブラジルと対戦になったけれど、あのときはグループ3位での通過でどこと当たるともしれず、またブラジルとの対戦がアメリカ独立記念日の7月4日だったことで試合前のムードは弱小アメリカがロッキーのテーマに乗って最強チャンピオンに挑む一戦。大番狂わの予感だけが売り物のハリウッド映画的取り上げ方しかできなかった。気分は盛り上がったものの、実際には一方的に攻められ続け、それでも72分まで0-0だったあの試合。あれから12年。アメリカは本気で一発かませると自分たち自身を信じられるまでに強くなってきてるわけですよ。

ちなみに米代表がドイツ国内で行った予行演習試合もう一試合は@Kaiserslautern=一次リーグ二戦目イタリア戦の会場でもありますが、E組をトップで突破した場合の初戦の会場でもある。つまりドイツ国内での予行演習の二試合はどちらもノックアウトラウンドの会場を採用した。一次リーグ突破ではなくベスト8進出に意欲満々なのではないでしょうか。


海外メディアで取り上げられることにも警戒感を示している。
これは確かジャパンとのフレンドリーの後の記者会見だったんですが、珍しくいたブラジルの記者が「トーナメント一回戦で当たる可能性のあるブラジルについて」という質問をしたときにArena監督完全にはぐらかして「ブラジルと対戦できるならリーグを突破したということでそれはうれしいことだし成功だ」とかまったくブラジルで記事にならないような受け答え。対ブラジル沈黙は米サッカー協会的に誰に訊ねても統一されていおり、箝口令で絶対一発狙ってるんだと思う。

また他国がまだロースターを発表していない一週間前から代表合宿を開始したんですが、これがマスコミも入れない完全非公開。理由は「練習は見せるものではなく鍛錬の場」という素っ気ないものですが米サッカーのように人気で発展途上のスポーツからしたら絶好の宣伝機会を逸してまでのマスコミも完全排除という判断は、その本気度がひしひしと感じられるものと言えます。戦前の宣伝より現物の白星や金星で勝負ということでしょう。
ちなみに協会によれば取材申し込みは日韓大会でのベスト8のときの倍の数来ているそうです。


2010年のW杯制覇を長期目標にして過去十年強化を続けてきた米サッカー協会が最近その目標の話を一切しなくなったのもアヤシイ。もし今回、次回ではなく今回高い目標を狙っているとしたら「2010年W杯制覇」なんてことは今年のチームの士気を落とすことになるから言わないでしょう。なのでアヤシイ。

さらに意外なところから出てきた傍証がこれ。ブッシュ大統領がドイツの新聞のインタビューでサッカー米代表の活躍に触れているんですねぇ。もちろんこの時期のドイツ向けリップサービスとしてサッカーに興味があるふりをするのは政治家として当然かと思いますが重要なのは「米国が良いチームを持っていることを聞かされた」と述べている点。大統領がサッカーなんぞに興味があるわけはなく、お付きのアドバイザーから話題のネタとしてインプットされているだけとは思うんですが、そのアドバイザーレベルで米代表、実はけっこう勝つかもという認識がなされているってことなんですよねえ。
サッカー協会はもうかたくなにグループ突破としか目標を口に出さないのに大統領アドバイザが独自に?そういうインプットをしちゃう。ただでさえ今、任期中最低支持率に喘ぐブッシュ政権、もし米代表が活躍したら尻馬に乗ってやろうぐらいの計算はするわけで、少なくともそういう期待をアドバイザレベルで持ってるという事実が垣間見えるわけです。四年前ならこんな発言はあり得なかった。

もうひとつ。ロースター発表のときの問答で、Arena監督が次回や将来のことは一切考えないでいま勝つ事だけを考えて人選したということを強調していたのが目立ちました。
一般に名前の売れたFreddy Aduは選考招集も一度だけで落選は既定路線だったのはともかく、当落線上の争いでは常にベテランを優先起用した感が強い。それだけベテランびいきにしてもロースターの半数がW杯初出場の選手で占められており、もし将来の強化と両にらみで生きの良い選手を選んだらもっと若返ったと思いますね。そうしたとしてもチームとしての力量はほとんど落ちなかったはず。
それだけの層の厚さが出てきた米代表。それは選ばれたベテラン勢も感じたはず。逆に言えばベテラン勢にとっては今回がラストチャンスというメッセージとも受け取れる選考でもありました。

まあ現状の世界ランク4位だの5位だのはいくらなんでも持ち上げ過ぎでしょうが、世界のどことやっても「絶対勝てそうにない相手」がなくなった、そういうレベルにまで来たのは事実。
協会の目論み通りブラジルを下すような事態になれば世界のサッカー戦線にアメリカ在りを強烈に宣言することになります。見てみたいです。
(一方まあサッカーぐらいアメリカが弱くてもいいんじゃないかという気もするんですけどね)
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