昨日土曜日はスポーツメニューが盛りだくさんで幸せだったわけですが、ひとつおもしろかったことを。UEFA Champions Leagueの決勝戦を観戦していたときの話です。CL自体は当ブログでは守備範囲外なので試合には触れませんが、一緒に見ていた米人の反応がとても興味深かったので。
彼は普通のスポーツファンです。サッカーは米女子代表は知ってるけれど男子代表はDonovanとあと若干名ぐらいしかわかってない。今ならNBA Finalsが一番の興味というような実に平均的なスポーツファンといった印象です。その彼と一緒にCL決勝を見ていたんですが、まず試合を大人しく見ていたのがおもしろいなと。熱気もビッグマッチ感もあり、両チームがゴールに迫る場面も多く普通のサッカーなら存在しないところからゴールチャンスに展開する試合ぶりが興味を惹いたようで、この試合は他のサッカーの試合と違うねという。さすがにMessiは知っていたようでああMessiのいるチームなんだね、という。あこの選手みたことがあるかなというので私があれはNeymar だよというと、あその選手なら知ってるという。アナウンサーがSuarezの名を呼び顔がアップになるとあれこれってあの噛みついた人?と訊く。そうだと言うと「へえこのチームはすごいんだね。知ってる選手がたくさんいる」というのです。まあBarcaですから。でもBarcaの名前は彼に特に感慨やなにかを呼び起こすわけでもないのです。XaviやIniestaは私が名前を言って顔を示してももまったく知らない。聞いたこともないという。おもしろいなあと思って聞いていました。
つまり彼にとってのサッカーの知識というのはW杯なんですね。それ以外は知らないのです。それもちょっと前に無敵艦隊だったスペインの記憶は一切なく。そうか直近ブラジル大会ではスペインは轟沈したんだったな…と改めて感心。そしてサッカーの試合を見るわけではないからスポーツニュースでハイライトシーンが報道されるMessiは知っていても後ろの選手は知らない。でもスポーツニュースで何度も写される噛みつき魔は知ってるってことになるんだなあと。
彼がアメリカ人のサッカー知識のレベルを代表するとまでは言いませんが、こういうスポーツファンはアメリカにはごまんと居るとは思います。五輪アスリートは四年に一度しか顔を見ません。サッカーの場合はこういうクラブレベルで目にする機会があるだけ五輪アスリートよりは有利なんでしょうが、それでも現時点ではW杯での活躍はアメリカでの認知度には必須なんでしょう。