アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

Tampa Bayが仏語圏カナダへの移転を画策

MLB Tampa Bay Raysが現在のホームであるTampaエリアと仏語圏カナダMontrealの二重フランチャイズに移行する調査にMLBが許可を与えたと発表されています。現時点では調査段階でまだ先の長い話です。現行のホームスタジアムであるTropicana Fieldには2027年まで使用契約が残っているということもあり早急な全面撤退・移転は現実的な施策ではないのもあって、ゆるりとMLBの仏語圏復帰の機会を伺うということになったようです。イメージとしてはシーズン冒頭は温暖の地St. Petersburgで、その後の暑い時期は北国のMontrealでシーズンをということのようです。

MLBが仏語圏から撤退したことの損失については当ブログでも過去に何度か議論しています。移転して現Washington Nationalsとなる前のMontreal Exposは35年間活動しましたが動員がふるわず移転対象となりました。Nationalsとなる前にはプエルトリコとの二重フランチャイズという実験も行ったことがあります。結局はプエルトリコの経済力のなさからとてもMLBチームの維持は望めないと結論を出してこの実験を打ち切り、Washington DCへのMLB復活を決定。その後Nationalsが人気チームとなったことで結果的にはMontrealからWashingtonの移転は成功と考えられます。

但し仏語圏からMLBが撤退したことでMLBの仏語放送が消滅したのはMLBの国際戦略的には実は地味に痛かったはずです。またカナダに残ったチームがToronto Blue Jaysだけになってしまったのも隣国カナダでのMLBの存在感を傷つけたと思うのです。20世紀末からInterleague(日本風に言えば交流戦)が開始されておりカナダの地でのJays x Exposの試合がシーズンのアクセントになっていたのも短期間で消滅。
ExposがMontrealで最後のシーズンを戦ったのが2004年。2003年と2004年シーズンはシーズン中の22試合をプエルトリコで開催。つまり2004年までは仏語圏とスペイン語圏でMLBの公式戦が行われていたわけです。これが共にExposの移転で消滅。Exposの移転消滅直後にWorld Baseball Classic(第1回は2006年開催)をスタートさせてMLBの諸外国への露出を目指し始めたのとの政策的な整合性もとれていないのではないかとも思います。


今回Tampa BayがMontreal移転、または二重フランチャイズ化を目指す根本的な問題はRaysの恒常的な動員不振です。Tampa Bay RaysとFlorida Marlinsのフロリダ州の2チームの動員は地を這ったままで長い年月が過ぎています。Marlinsが新スタジアム建設しても、Giancarlo Stantonが特大ホームランをかっ飛ばしまくってもMarlinsの動員は伸びず。Tampa BayもYankees戦などアウェイの人気チーム以外の試合はガラガラ。Raysはフィールド上では革新的な投手起用を採用して戦績を伸ばすなど特異な経営努力をしているという面では評価したいのですが、いかんせんそれが地元での動員に結びついていません。以前から説明しているようにToropicana Fieldの立地がTampa市からあまりにも遠く、平日連日の試合というMLBの興行形態に不向きです。
だからと言ってMontrealに行ったらウハウハ動員が伸びるかと言ったらそうでもないような。元々Montreal Exposが移転していったのはMontrealでの動員が不十分だったからです。今Raysが行ったからといって動員がExpos当時を大きくしのぐとは想像しにくい。

では何を目指しているのか。ひょっとしたら恒久的な二重フランチャイズ化ではないかと推測するのですがどうでしょうか?
MLBのチーム数は30。チーム数増加が様々議論されてきた歴史がありますが、常に問題となるのは81試合という年間興行数。MLBの拡張先として昨年コミッショナーの口から名前があがった都市=Charlotte、Nashville、Portland、Vancouver、Montreal、Las Vegas、そして将来的にはメキシコのどこか(ほぼMonterreyと考えて良いか)が考えられていますが、問題になるのはどこも本当に81試合に動員を維持できるのかです。試合当りの動員が3万人なら大成功でしょうが、そうなると年間のべ240万人余りを動員する必要があります。MLBシーズンの冒頭3月4月はまだまだ寒いカナダのVancouverやMontreal、6月〜8月の最高気温が摂氏39-41度と糞暑いLas Vegas。そんなところで年間を通じてコンスタントに集客なんてできるのか。81試合分のシーズンチケットを買ってもらえるのか。
既に条件の良い都市はMLBは進出済みであり、新たな進出先は大きな投資と不安な動員を覚悟の上で進出するしかない…と考えられてきたわけです。そのため近年MLBの新市場への進出は滞り、その間、アメスポ内序列下位ジャンルのサッカーMLSにPortlandを乗っ取られ、ホッケーNHLにLas VegasやらNashvilleやらColumbusに先乗りを許してきた、というように私には見えます。

そこでもし恒久的な二重フランチャイズという手で81試合のフルシーズンの興行は苦しい土地にもMLBが乗り出していけるようなったらどうか?というアイデアはどうでしょうか。
正直、いまのMLBコミッショナーのRob Manfredの手腕を私は買ってないので、彼がそこまで考えて今回RaysにMontrealとの分散開催の可能性調査の許可を出したのかどうか懐疑的ですが、それぐらいしないとMLBの地盤は増えないだろうという気もするんですよね。

Wizards、全体9位でHachimura

NBAドラフトでWashington Wizardsが全体9位の指名権を使ってRui Hachimuraを指名してます。多くのモックドラフトの予想よりずっと早かったですね。おめでとうございます。

NBAファンはご存知のことかと思いますがWizardsはここ数年エース格のJohn WallとBradley Bealが個人的に仲が悪くチームの和は壊滅的。今年1月になってJohn Wallが手術で長期欠場。Bealはトレードの駒として放出される噂が今も多々。先日優勝したばかりのToronto RaptorsからMasai Ujiriを社長に引き抜こうとして好条件を提示するも蹴られてそのまま経営の司令塔の人物がいないままでドラフトに突入した、というコート上・コート外ともに状態の悪いチームです。経営状態、チームの方向性のなさ、という視点ならNBA30チーム中で最下位に近いチームでしょう。

見方に変えればまっさらに近いチームにトップ指名選手として期待されてHachimuraが加入するとも言えるわけで、地元からは歓迎されるのかもしれませんね。


ドラフト直後のインタビューでHachimuraの英語を聞きましたがずいぶんとこなれていてよかったです。落ち着いてますね。人を食ったような落ち着きではなくて、ゆったりとした落ち着き。

ESPNの中継の解説についていたChauncey Billups(元Finals MVP)が指名された各選手に類似の現役選手名を挙げて視聴者にどんな選手なのかを説明していたんですが、Hachimuraについて挙げたのは今年のFinals MVP Kawhi Leonard、但し若い頃のKawhiだ、とわざわざ注釈を付けてました。いまのNBAを代表するスーパースターのKawhiを想像してはいけない、若い頃に攻守で奮戦していた頃の彼だと。なるほど。

私は以前からAl Hofordみたいになるかなと想像していたりしたんですが、Kawhiのような成長ができるなら期待はより膨らみます。どんなふうにプロで進化していくのか楽しみですね。

サッカー男子代表 「あの試合」以来のトリニダード・トバゴ戦へ

男子サッカー代表は現在CONCACAF Gold Cupを戦っています。一昨日グループリーグの開幕戦があり、FIFAランキング177位の南米ガイアナと対戦。後半に突き放して4−0(ハーフ1-0)で勝利してます。この試合ガイアナが格上の米代表を恐れず勇敢に向かってきてくれたおかげで退屈な試合にならず。若い米代表(FIFAランキング30位)の早い攻撃がそこここで見られたのは良かったかと。ただ期待の選手たちの中で試合中に消えちゃった選手もいたような。

次戦は92位トリニダード・トバゴ戦が土曜日に。対トリニダード・トバゴというとなんと言っても1年半前にロシアW杯進出失敗を喫した敗戦の相手。敗戦後米サッカー界が阿鼻叫喚の事態に陥ったあの試合の相手です。
CONCACAF内では米代表とメキシコ代表が頭抜けているという認識のはずが最終予選で5位に転落してプレーオフにも進出できずという失態。W杯に進出できなかっただけでなく、その後後任監督はまるで決まらず迷走、W杯出場失敗した当時の選手はパージに近い状態となっていまも代表選考ではなっから除外されているし、さらには女子代表との米サッカー協会内でのパワーバランスでも押されており男子側の発言力も大きく低下してます。とても表立って女子に何かを物申せる状況ではない。
また別途やりますが女子のW杯での米女子代表は大会序盤に視聴率で好結果を出しており人気好調を持続しています。

たかがGold Cupでトリニダード・トバゴに勝ったからといって男子代表にとって状況が大きく好転するわけではないですが、だからと言って無様な試合をしたらあの2年前の悪夢が呼び覚まされてまたぐだぐだ言われるのは確実。すっきり勝ちたいところではあるでしょう。そういう意味で期待の試合ではあります。

ところであのときの敗戦でもそうでしたし、先日のガイアナ戦でもそうでしたがCONCACAFの格下のチームが対米戦でドン引きになってくれないのはどうしたもんですかね。ガイアナは後半息切れして最終スコアこそ完勝4−0になりましたが、前半は五分五分に近い試合でした。相手が向かってきてくれる分、米代表が速さを活かしての見栄えの良い攻撃の機会はあるものの、全然怖がってくれない。実際怖くないのかも。



「醜いアメリカ人」批判

女子のサッカーW杯が行われています。米女子代表はグループリーグ第1戦でタイを相手に13−0で圧勝。続く第2戦では先発メンバーを7人入れ替えて3−0でチリに勝利。既にトーナメント進出を決定しています。第3戦は五輪で苦杯を舐めた相手であるスウェーデンと対戦予定。
対スウェーデン戦はリベンジの要素もあるので勝ちに行くという話もあるし、勝ってF組首位でトーナメントに進出してしまうとトーナメント準々決勝で開催地元のフランスとの対戦になってしまう。避けたいので負けた方が良いのではないか、という両論があります。タイにボロ勝ちしてしまったのでスウェーデンと引き分けた場合は米代表が首位になる。なのでフランスを避けるなら負けないといけないんですが。
まあF組2位であっても準々決勝はドイツとの対戦になる組み合わせなのでさほど変わらないと気にせず行くのかも。

それよりも気になるのは第1戦での試合のゴール後の大はしゃぎぶりへの他国からの批判、そして第2戦での代表メンバーの対応でしょうか。
タイ戦では前半は3−0。後半になって10点を畳み掛けての圧勝。力の差があるので大量ゴールそれ自体は別に問題はないと思います。現実的に得失点差がGL通過時の第二基準なのですからそれは責めるべき点ではないはず。(ですが批判している人もいます)。
問題とされたのはその10点を獲りまくったタイ戦後半戦のゴールごとの大はしゃぎぶりの方です。これがかなり批判の対象になった。選手たちも試合後に問われてさすがにまずいと思ったのか「試合で手を抜くのは相手に対する侮辱行為だから」などと話題をそらして返答していました。大量得点は問題ではなく、過剰なセレブレーションが問題視されているのにです。


アメリカ人、またはアメリカ国家に対して敵意を抱く人というのは珍しくないわけです。政治的に敵対している国でなくても、いわゆる西側自由陣営の国にもそういう方はそれほど珍しくない。いわくアメリカは傲慢だ押し付けがましいという理由でです。それは割と理解できることです。最近のトランプ大統領の英国訪問時も多くのアンチトランプデモが繰り広げられました。トランプはモノの言いようが下品なので(というかそれが売りなので)潜在的にアメリカアンチだった方も苛立たせてしまう面が強いですが、それ以前の大統領の時代にもアメリカに対して好意的とは言い難い気持ちをもつ同盟国国民って結構いたんじゃないかと思うのです。それがトランプ時代となってさらに加速したというか。

そういう雰囲気のある中で、女子サッカー代表もいわゆる「醜いアメリカ人」として同じ層を刺激してしまったかも知れません。またさすがにはしゃぎ過ぎだろうという声は足下のFOXの米国人アナウンサーからも公然と出ていたりもします。
男子サッカーならアメリカは弱いので他国のアンチアメリカな方には格好のカタルシスになるんでしょうけど。

そのタイ戦で5ゴールを決めたAlex Morganはそれでゴールデンブーツ賞に向けて視界良好ですが、もしMorganがスポンサーとゴールデンブーツ賞を獲得した場合にボーナスを受け取るような契約をしていたとなったらさらに批判は高まりそうです(現時点では私の憶測だけです)。

で、さすがにその批判が効いたのか第2戦ではゴールセレブレーションを変更したのですが、がまた、こう、なんとも嫌味な感じ。ゴルフ風のセレブレーション(ギャラリーとロータッチするような)を真似て、「これなら文句ないんだろ?」な感じ。わかってないなぁという。そんななら堂々と前の試合の通りにやってのけた方がマシだったろうにななんて思いました。

Non-Maxの選手が次々とFA市場に打って出る

ドラフトを2日後に控えたNBAのオフシーズンが過熱してます。全体3位でDukeのRJ Barrettを指名するのが確定的と見られているKnicksにAtlanta Hawksが指名権のトレードを打診したとか。Atlantaは全体8位と10位の2つの指名権を一巡目に持ってますが、今年のドラフトはトップ3=Zion Williamson、Ja Morant、RJ Barrettまではほぼ鉄板で、4位以下の選手との差はかなり大きく、8位と10位だけでBarrettをくれというのはちょっと無理でしょう。他にHawksがどういう条件を足したかわかりませんがいずれにせよKnicksはそのオファーを断ったのだと報じられています。

そりゃあそうです。Knicksは長年上位指名権を手に入れられていない。昨年は全体9位でKevin Knox、一昨年は全体8位でFrank Ntilikina。その辺の順位で獲れる選手はもう手持ちにいる。
タンクしてやっと手にいれた全体3位。それも普通の3位ではなく他の年なら全体1位になってもおかしくない将来のNBAオールスターの卵の指名権、何十年ぶりの生え抜きのスター候補生をそうそう手放せません。Knicksがトップ3位の指名権を得るのはなんと1985年のPatrick Ewing以来。トップ5位内だと2015年のKristaps Porzingisがいましたけどなぜか処分済み。その前になるとトップ5は1986年以来だそうです。

一方Lakersとのトレードで全体4位の指名権を得たNew Orleans PelicansはそのHawksの8位+10位の指名権との交換に色気を出しているとか。Pelicansから見ればおいしいディールかも。でもHawksから見たらBarrettというスター候補生だからKnicksに指名権交換の声掛けをしたわけで、New Orleansの4位では獲れるのは大きく価値の下がる4−8位ぐらいでいくらでも入れ替わりそうなドラフト生ばかり。Pelicansの方がIngram辺りを付けたとしてもHawksにとっては魅力が足りないことになりそうです。


さてドラフト関連以外でもかなり話題が錯綜してます。まずBoston CelticsのAl Horfordが来季のCeltics残留オプションを蹴ってFA市場に打って出てます。続いてSacramento KingsのHarrison Barnesまで来季のオプションを破棄してFA市場へ。
まだ今季FA市場の大物・最高額での契約が確定的なKyrie IrvingやKevin Durantがなにも言っていない先に、最高額には届かないレベルの選手が機先を制してFA市場へ。Horfordはともかく、Harrison Barnesなんて$25.1 millionという高額の契約を蹴ってのFA。いまのBarnesにその額以上に出すところなんてあるのかな?と大いに疑問。
ちなみに現時点でLos Angeles Lakersのキャップスペースは$23 millionほど。なんでもLakersはAnthony Davisのトレードを今になってマイナー改変してキャップスペースを$8 millionほど余計に空けるようにPelicansに要請しているんだとかなんとかいう変な話題も出てます。LakersとBarnesの間で密約タンパリングがあってのFA宣言とかといううがった見方はありうるのかどうか。$30 millon超えの予算ならBarnesよりも他に取れそうな選手がいそうなもんですが。




ドラフト前にさらに波乱もあるか

NBAドラフトは木曜日。三日後にはカレッジのスター選手たちの行き先が決まるところです。

日本期待のRui Hachimuraもグリーンルームに招待されることが決定してますね。ロッタリー指名の最後の方(13-16位)と予想順位がやっと収束してきています。11. Minnesota、12. Charlotte、13. Miami、14. Boston、15. Detroit、16. Orlando、この辺りで売れそうとか。個人的な意見ではMinnesota以外なら特に不満はないです。今後日本選手がグリーンルームに呼ばれるようなことはまずめったに起こらないと思うので心して見ようかと思ってます。

ところでHachimuraが関連するチームがドラフト前、またはドラフト当日にトレードに踏み切って行き先がブレる可能性が否定できません。既報の通りAnthony DavisがNew Orleans PelicansからLos Angeles Lakersにトレードで移籍。その対価でPelicansへ移ったBrandon Ingramと手持ちとなったLakersの全体4位指名権を含む指名権をトレードの駒にしてPelicansが他チームへ働きかけているという話があります。ChicagoからZach LaVineを獲りたいんだとかなんとかという説もありますね。LaVineとZion Williamsonのダンク兄弟結成でしょうか?
またBoston Celticsも来季に賭けてBradley Beal獲りに行くのだとかなんとかで、その交渉の駒でHachimuraが指名される可能性のある14位指名権も動く可能性がありそうとか。そうなるとHachimuraの行き先としてWashington Wizardsの可能性もあるってことになります。

他のドラフト絡みのトレードとして噂されるのはMemphis GrizzliesのMike Conley狙いのチームがかなりありそうだともされます。この噂はHachimuraでなく、もうひとりの日本人NBA選手であるYuta Watanabeの方が関係しそうです。Conley一人を獲るのに相手チームから複数の選手や指名権がGrizzliesに送り込まれる可能性が高く、そうなると人員過多となって末席の2way契約選手であるWatanabeが弾き出される結果になりそうというわけです。
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