アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

NHL Global Series スウェーデン編

金曜の夕方、変な時間帯にNHLが試合をやってるなと思ったらColorado AvalancheとOttawa Senatorsがスウェーデンで試合をしていたのでした。約10年前から数年、NHLは欧州に多数のチームを送り込んでレギュラーシーズン冒頭部分を彼の地でやっていた時期がありました。多い年だと6チームも送り込み、NHLチーム同士の対戦の他、欧州の地元チームとの対戦をこなしたりNHLの欧州戦略の先兵として戦っていたわけです。ここしばらくそんな話を聞かないと思っていたら今日・明日上記の2チームがスウェーデンで公式戦を行うのだそうです。2チームだけ、ストックホルムで二試合。どういう意味合いがあるのかよくわかりませんがこういう形で欧州興業が復活。


この日の試合は3-3で延長戦へ。そう、昨シーズンから始まった延長戦の3-on-3の欧州初披露となりました。元々欧州のリンクは国際式で幅も広いところで3-on-3。どうなるかと思って見てましたが、Ottawaが美しいデザインプレーで決勝ゴールを決めて1分ほどであっさり勝負を決めました。3人でバックパス→シュートフェイクから横パス→ゴール。鮮やか。遠征興業のフィニッシュとしてはこれは良かったのではないでしょうか。

見たところアリーナは満席。どちらを応援するというわけではないにしてもホッケーを楽しんでいる風なのは見えて良かったです。

ちなみにホッケーと関係なくアリーナ全体が大盛り上がりになった瞬間がありました。同時刻に行われていたサッカーW杯欧州予選プレーオフで、スウェーデンがイタリアに1-0で勝利した瞬間だったようです。イタリア、W杯敗退の崖っぷちですか。欧州予選は大変ですね。

Catholics vs Convicts

盛り上がって参りました。No. 3 Notre Dameにとっては事実上の全米準々決勝戦とも言えるNotre Dame Fighting Irish (8-1)@No. 7 Miami-FL Hurricanes (8-0)戦が今週末に予定されています。試合はまだ数日も先なんですが過去の両校の因縁もあり両陣営のファンはオーバーヒート気味。スポーツマスコミも大いにこの試合を煽っている。

ESPNがドキュメンタリーシリーズの「30 for 30」で「Catholics vs Convicts」という番組を制作して昨年末に公開していたんです。1988年に行われた当時No. 1 全勝Miami-FL@No. 4 Notre Dameの試合を題材にした番組で、アメリカのカソリック系大学の総本山と言えるNotre Dameと、問題児の多かったMiamiを揶揄してCatholics vs Convicts(囚人)というキャッチコピーとそれをプリントしたTシャツが当時出回ったいきさつなんかも交えたおもしろい回でした。これが制作された当時や公開された当時は単なるノスタルジックな番組だったのが今季Miamiが復活し両校ともに全米優勝を狙える立場で再び相まみえることになった。ESPN系ではこの番組を今週活発に再放送してこの試合を煽っています。試合前から両校が乱闘直前の押し合いになってみたり、際どいプレーの連続など。その試合は大接戦の末ホームのNotre Dameが31-30で勝利。そのままそのシーズンを全勝で終えて全米優勝を遂げています。Miami-FLはこの日の1点差敗戦が唯一の敗戦でシーズンを2位フィニッシュ。そのシーズンの帰趨を分けた一戦だったわけです。Notre Dameは全米制覇11度を誇るカレッジフットボールの名門ですが、この1988年シーズンがNotre Dameにとって最後の全米制覇のシーズンとなってます。


さてそれから時は流れて29年後。Notre Dameは1敗ながら高い評価を受けて全米優勝戦線の前線に立つ。対するMiamiは新HC Mark Richtの下、シーズン前の低い下馬評から勝ち上がり全勝のままこのシーズン後半のNotre Dame戦まで勝ち残ってきました。Miamiの今季の試合はあまり強いとも思われない学校を相手に試合終了間際の逆転勝利を連発してみたりと全勝ながら、これはいつか負けるわ、という感じでほぼ無視されてきたんですが、それが先週末の当時No. 13 Virginia Tech戦での快勝で風向きが一変。最新のCFPランクでNo. 7まで順位を上げてきました。全勝でNo. 3 Notre Dameに勝てば1敗校は文句なしで全て抜いて、場合によってはNo. 2 Alabamaすら抜いて一気に全米戦線の最前線へという試合に。各種の予想サイトの予想はほぼ五分五分。古いフットボールファンの興味も誘って今シーズン最大の目玉試合となってきているようです。

第2回CFPランク Oklahomaが意外にも苦しい立場に

第2回のCFPランクが発表になってます。意外にも先週とトップ5は同じまま。Oklahoma Stateとの州内ライバル戦を超ハイスコアゲームでモノにしたNo. 5 Oklahomaが順位を伸ばせないままとなりました。トップ10はGeorgia, Alabama, Notre Dame, Clemson, Oklahoma, TCU, Miami-FL, Wisconsin, Washington, Auburnの順。全勝のMiami-FLとWisconsinの順位が前週から入れ替わった他は繰り上がり。

次週は今季の行方を左右するカードが多く組まれてます。No. 1 GeorgiaがSECの難敵No. 10 Auburnと。AuburnはレギュラーシーズンフィナーレでNo. 2 Alabamaとの対戦も残しており今季のキープレーヤーです。No. 3 Notre Dame@No. 7 Miami-FLは別項でも書いた通りの大変な事前の盛り上がりぶりとなってます。No. 5 OklahomaとNo. 6 TCUがBig XII優勝をかけて激突するのも注目の一戦。今週分のランクでOklahomaはNo. 4 Clemsonを抜けなかったのは痛い。どうしてもこのTCU戦で完勝して次週こそClemsonを抜きたいところ。というのはBig XIIは他のメジャーカンファレンスと異なりカンファレンス優勝戦がありません。毎年のことですが各有力校はカンファレンス優勝戦で華々しいシーズンのフィニッシュをしてプレーオフ選抜へアピール合戦となるのですが、Big XIIはこれができない。Oklahomaのスケジュールでは先週末のOklahoma State戦、そして来るTCU戦が最後のアピールの機会なのです。ここから先はランキングを上げる要素がほとんどないのでどうしても他の1敗校より上に立ちたいところなのです。よってTCU戦は勝つだけでは足りない。他にも好カードが多いだけにちょっとやそっとの勝ち方ではアピールにならない。というわけでちょっと苦しい感じの立場になってます。シーズン序盤での@Ohio Stateでの完勝が遠い昔に感じられてしまうのも残念ですし、そのOhio Stateが惨敗脱落していったのも痛い。

No. 4 Clemsonはランク外Florida Stateとの試合が。この試合はシーズン前から期待されていたはずのカードですがFlorida Stateの大不振(3勝5敗)で期待は萎んでます。この試合を含めあと3試合を残してFlorida Stateはこのままでは1981年以来初のボウル進出失敗となりそう、というところでFlorida Stateが奇策を弄してきました。シーズン二週目にハリケーンの影響でキャンセルになった対Louisiana-Monroeとの試合をここに来て突如復活させ12月第1週に行うことを発表してます。ボウル出場には勝率5割以上が必要。週末のNo. 4 Clemsonに敗れるとすれば3勝6敗となる。このキャンセルになったLouisiana-Monroeを復活させればそれを加えてその後の残り3試合に勝てばぎりぎり勝率5割になるという勘定。そこまでしてボウル出場記録を維持したいのか、という驚きもありますが、とにかくそうするそうです。残り試合はClemson、Delaware State、Florida, Louisiana-Monroeということに。Florida Gatorsに勝てるかどうかはわからないがとにかくやってみるということらしいです。

Iginlaの平昌五輪出場意欲とIchiro

コメント欄でも少し書きましたがNHLの元オールスター選手であるRW Jarome Iginlaが平昌冬季五輪へ参加の意欲があるそうです。40歳、現在NHLから契約オファーが貰えず浪人FAの身です。NHLは既に今回の五輪へ選手派遣しないことを決定していますし、最近になってロシアKHLも選手の拠出を拒否する決定をしたようです。Iginlaはフリーですからカナダ代表として五輪参加は可能。マイナーリーグプロの若手選手が主となると思われていた五輪にこういう形で有名選手が出場する可能性があるということですね。ご本人はこの五輪でアピールしてNHLでのプレー続行を希望、新契約獲得に色気満々ということですから、若い選手を相手の奮戦が期待できるのかもしれません。それとも広いリンク、若い選手を相手に走り負けてこれが最後の勇姿になるのか。ちょっと注目しておきます。

それで連想したのがMLB Miami MarlinsからFAとなったIchiro選手のこと。オーナーの代わったMarlinsはIchiro選手に対するチームオプションを行使せず。大規模コストカットでNL MVP候補のGiancarlo StantonやChristan Yelichまでトレード候補とされるMarlins。StantonのMLB最大級サラリーとIchiroのそれとではコストカット効果はまるで違いますがとにかく現時点では要らないと。

で、思ったんですがIchiro選手が昨オフの段階でMarlinsから離れていたら2017年春のWorld Baseball Classicにも出場していたのかな、と。Iginlaの五輪と同じように。その場合、自分の能力をMLBの各チームに証明するために目一杯の試合をしてくれていたんじゃないかなとも想像したりします。こういうのはタイミングですよね。五輪なりWBCなり四年に一度のタイミングが合えばそういうおもしろいことが起こるし、そうでなければなにもない長いオフということに。

選手としての能力やサラリーもともかく各チームGMはチーム作りということを考えますから同じ安いサラリー、同じ程度の期待値(多少下でも)なら若手を登用するのは自然な発想で、IginlaもIchiroも難しい再雇用への道かと思いますが、華やかなキャリアを経た、それぞれのスポーツで殿堂入り確実なスター選手たちがやれるところまでやるという意気は支持したいと思います。

MLSのプレーオフ中断

前項のMLSプレーオフカンファレンス優勝戦の件でひとつ大事なことを書き落としました。一昨日日曜日=11月5日に8強戦=カンファレンス準決勝は終わったのですが、FIFAの国際Aマッチデーがあるので次のカンファレンス決勝は11月21日まで行われません。毎年のことなのですが11月はプレーオフがぶった切られてしまうのです。CONCACAFだけで言えば大陸間プレーオフを残すのみですがこれに米代表が行かなければならない可能性もあったし、そうでなくても他国の所属選手が抜けることもあり得るということで、ま、これはサッカーの世界のしくみがそうなっているので仕方ありません。プレーオフに影響がないようにマッチデー後も余裕をもったプレーオフ再開日を設定しているわけですね。

11月下旬というのは北アメリカ大陸の多くの部分が既に厳しい冬に向かう時期であります。11月21日火曜日に1st leg、翌週末11月29日火曜日と30日水曜日に2nd leg。MLS Cup決勝は12月9日土曜日が予定されています。

勝ち残っている四チームはカナダToronto FC、Columbus Crew、Houston Dynamo、Seattle Sounders。南のテキサスのHoustonなら気温に問題はありませんが、12月に北の国カナダで野外でサッカーとか大変であります。Toronto FCは前回ご紹介したとおり今季最高成績でレギュラーシーズンを終えているので勝ち進めば決勝のホスト地となるのは確定してます。カナダ国民は寒いのには馴れているでしょうが極寒の決勝戦となっても来てくれるのかどうか。

ちなみにカナダのナンバーワンスポーツであるホッケーNHLだとHeritage Classicという野外試合をまさに極寒の中(最悪のケース2月)で開催してスタジアム満員の観客を動員した実績はありますが、それは特殊イベントでチケットも前年のうち早い段階で売り切れていたお祭りイベントです。MLS決勝の場合、前週のカンファレンス決勝が終わってみないと試合があるかどうかもわからないのでそこからチケットがどれほど売れるか。興業実力を試されることになります。

ホッケーの試合自体は極寒でも滞りなくプレーできる(雪とか氷が降ってリンクのコンディションが悪いときはありますが)し、選手は元々しっかり着込んでるスタイルですよね。サッカーはどうなるのか。芝の下には融雪用のヒーターはあるそうなので設計通りならピッチ自体はまともにプレーできるはずですが天候はその時になってみなくてはわからない。12月の土曜日決勝戦という設定はカレッジフットボールがほぼシーズンを終了して(日曜日のNFLはまだシーズン中)土曜日のアメスポカレンダーが比較的ライトになる時期という意味合いもあります。アメリカ各地の気温予想とアメスポカレンダーとFIFAマッチデーと見合わせてこれがギリギリの選択で、MLSはよくやっていると思います。

飛車角二枚落ちでカンファレンス決勝に臨むToronto FC

他のジャンルが混み合っているので話題にならないサッカーMLSのプレーオフの話と、そのついでにアメスポの多くのプロリーグで過半数がプレーオフに進む制度のことについて考えてみたいです。

まずMLSは今日カンファレンス準決勝の2nd legが各地で終了。西はレギュラーシーズン西2位だったSeattle Soundersと西4位 Houston Dynamoが、東はレギュラーシーズンを全体断トツトップで抜けたToronto FCがトラブル続出ながら(後述)なんとか勝ち抜いて東5位のColumbus Crewと対戦する予定。カンファレンスファイナルはホーム&アウェイ、アウェイゴールありのルールで行われます。下位シードのチームのホームで1st leg開催。このルールでホームフィールドアドバンテージが存在するのかどうか疑問はあります。以前はカンファレンス決勝は上位チームのホームでの一発勝負でした。
MLSはルール・運営変更の激しいリーグで、毎年のように変更があります。今年は全22チームが11チームづつ東西に別れ、それぞれ6位までがプレーオフ進出。半数以上がプレーオフに出場するという形。来季はさらに1チーム増える予定(Los Angeles FC)ですが現在のところ2018年のプレーオフ形式の公式発表はなし。MLSの歴史上所属チーム数の半数がプレーオフ出場という形式だったのは2010年に16チーム所属で8チームプレーオフだったのが最初で最後。それ以外のシーズンは常に過半数のチームがプレーオフに進むという形式をとり続けています。
MLSのプレーオフ制度はアメスポ文化とサッカー文化の折衷と言えます。アメスポ的にはプレーオフですが、対外的には「これはリーグのカップ戦です」というアメリカ人には理解し難い説明もなされることがあります。H&Aの二戦での決着というのはサッカー文化としては普通の形式ですがアメスポでは極珍しい形式であります。
プレーオフ進出チームがリーグ全体の半数以上と多いのはこれはアメリカの後発プロスポーツでは定番で別にMLSに限ったことではありません。良い悪いは別として珍しくはない。今はビッグビジネスとなったNBAやNHLも30/31チーム所属のうち過半数の16チームがプレーオフに進む仕組みを維持してます。他の現存する群小プロスポーツで見ると直近シーズンでラクロスMLLが 4/9、女子サッカーNWSLが4/10、女子バスケWNBA 8/12、インドアフットボールAFL 4/5などなど。マイナースポーツではプレーオフでの稼ぎが重要で、かつ競争の激しいアメスポマーケットではこういう機会でもないと地元の注目すら浴びられない。プレーオフでもないとTVでの放送もしてもらえないという理由でしょう。
「そんなにたくさんのチームが出場するならレギュラーシーズン意味ないじゃん?」というまっとうな質問は金策・サバイバルという新興スポーツの最大の命題の前にはスルーされることになります。

ところで今季のMLSには地味ながら大事な違いがありました。Toronto FCがレギュラーシーズンをぶっちぎりで勝ったことです。勝ち点69。次点のNew York City FCが57点でしたから完勝です。過去のMLSは正直どこがレギュラーシーズントップでも大した実力差は感じられず、プレーオフになればどこが勝つかやってみないとわからないシーズンの連続でした。実際レギュラーシーズントップのチームがMLS Cupを制して優勝となったのは過去21シーズンで6度だけ。そのうち4度はMLSの初期7年間に集中していて、最近14年間でレギュラーシーズン勝者がMLS Cupプレーオフに勝ったのはたった2度。レギュラーシーズンで頑張って1位になるメリットなどないに等しい状態です。
でも今年のToronto FCは強かった。MLS史上最強チームとまで言う声すらあった。プレーオフでも本命として進出。いつものプレーオフと違ってどこがTorontoがやってくれるんでは、またはどこがTorontoを止めるかというプレーオフに核がある状態でスタートしたのです。

そのToronto FCが次戦ピンチです。今日日曜日東6位最下位でプレーオフに滑り込んだNew York Red Bullsとのホーム2nd legで苦戦、0-1で敗戦。1st legとの合計2-2、アウェイゴールの差でなんとか逃げ切り。カンファレンス決勝に進出は果たしました。
が、元ユベントスのFW エースSebastian Giovincoが終盤に痛恨のイエローカード・累積で次戦アウェイの1st leg出場できない。さらに悪いことに米代表FWのJozy Altidoreもハーフタイムのフィールドから去る際に相手チームと乱闘騒ぎを起こし、これがこの日2枚目のイエローとなってこちらも次戦出場停止。合計31ファール、イエロー8枚が出た荒れた試合だったのでいろいろ言い分があるんでしょうし、フィールドからは既に離れ、スタンドをくぐるトンネル部分で相手チームの選手ともめたのがカードになるとは思わなかったのかもしれないですが結果はToronto FCの得点源2名が揃って出場不可でアウェイの1st legを迎えることに。アウェイゴールルールがあるので敵地1st legでの得点は1ゴール以上の意味がある中、これは痛い。Altidoreが揉めた相手は元米代表の同僚Saha Kljestan。試合後にはJozyがSashaに向かってSNSで「てめーチクリやがって」とか(即削除されたそうですが)怒りが収まらなかった模様。Altidoreは同夜のNBA Raptorsの試合を観戦に来ていて「首を絞められて」云々言い訳していたんですが、でももう遅い。
それにしても今季のMLSプレーオフはTorontoという核があるのでこういうドラマも少しは意味があることに。このアメスポの混み合う時期にMLSが一般の総合スポーツメディアで大きく取り上げられることはほとんど望めませんが、なかなかおもしろい展開になってきているのは確かです。
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