アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

細かい修正が手早いアメスポ

ちょっと前から気になっていた小ネタをいくつか。

フットボールの陰でアイスホッケーNHLのプレシーズンが始まっています。新拡張チームVegas Golden Knightsの試合をNHL Networkでやっていたので見学。都市名はLas Vegasなわけですが語呂も考えてでしょう、こういうチーム名になっています。4大メジャースポーツでの(移転ではなく)新チーム創設、リーグ拡張はNHLで2000年にColumbus Blue JacketとMinnesota Wildの設立があって以来でしょうから21世紀初。一時期は労働争議からシーズンキャンセル、経営不振チームの売却がうまく進まなかったりゴタゴタした時期のあったNHLですが持ち直して反転攻勢に転じたことになります。

Las VegasにはNFL Raidersも移転がNHL進出決定後に決まって、NHL側から見ればせっかく今までメジャープロスポーツのなかったLas Vegasに勇躍進出したのにRaiders移転で話題を取られた形になってます。どれほど新マーケットに食い込めるものか。4大プロスポーツの中でLas Vegasに一番早く目を付けていたNBAが結局出遅れることになったのはどんなものか。NBAは先日のHouston Rocketsの転売価格が$2.2 Billionという大変な金額で取引される好景気となっており、下手に新チームの創設とかすると既存オーナーが損をする可能性がある、という事情もあるかと思います。

別の話。NFLは昨年の視聴率の下落を気にしてか細かくTV CMの挿入方法を変えてきました。この辺は手早いな、という感じ。昨年の視聴率低下は米大統領選の報道番組に喰われたという評価が一般的でNFLの人気低下とは受け取られてはいなかったものの、それでもさっさと手を打つところはカスタマーサービスの精神でしょうか。保守的なMLBではこういう風にはならない。日本に比べればMLBでもかなり動きは早いでしょうが、アメスポ全体から見るとやはりMLBの動きはちょっと緩慢でしょう。

もうひとつ別の話。NASCARはシーズン終盤。昨季までChaseと呼んでいたプレーオフ部分を今年からPlayoffと呼ぶように変更。その方が結局分かり易いということでしょう。10年以上Chaseという名前で頑張ったんですが、ある意味無意味な頑張りであったのも確か。なぜそんなにプレーオフと呼ぶのが嫌だったのかの経緯は存じませんが、既にジャンルとしての人気のピークは一度過ぎたNASCAR。素直に分かり易さで普段見ないスポーツファンにも見て貰える機会がある方がいいのでしょう。

Patritos、Chiefs ともに大丈夫そう

NFL第二週、開幕戦で激突、逆転惨敗したNew England Patriots、完勝スタートとなったKansas City Chiefsの両チームに注目していました。ChiefsはHC Andy Reidの元の所属先Philadelphia Eaglesと、Patriotsの方はNew Orleans Saintsとの試合。Chiefs QB Alex Smithの開幕戦の大当たりが今週も続くのか、開幕戦息切れしたようにも見えたPatriotsオフェンスラインのパスプロテクションは大丈夫なのか、気になる二週目。結果は両チームともに勝利。

Chiefsの方はかなり手こずって開幕戦ほどAlex Smithの大活躍というわけにはいかなかったもののPhiladelphiaを振り切って2勝目。最終スコアは27-20ですが順当勝利。

Patriotsの方は開幕戦では寂しい復帰戦だったTE Rob Gronkowskiに序盤からパスを集めて次々とスコア、第1QだけでQB Tom Brady 3TDを記録。開幕戦もオフェンスの出だしは好調だったという経緯があるので序盤好調だけでは安心できない、と見ていたのですが、そこからも巡航、試合の流れを手放さずに今季初勝利。Gronkoがまた試合中にケガ。試合展開が楽だったのでその不在は目立ちませんでしたが、既にWR Edelmanを欠いているPatriots。長いシーズン何が起こるかわかりませんが、とりあえず今日のところは攻守とも開幕戦のような破綻はなし。

あとはGreen Bay Packers@Atlanta Falconsの優勝候補対決をAtlantaが制してます。この両チーム、前述のPatriots、Chiefs、これに加えてPittsburgh Steelersと見事にいつものメンバーが見栄え良く勝ってます。

Las Vegasへの移転を控えたOakland Raidersが勝ち込んだりするとそれはおもしろいような。Chcago Bearsは惨敗でQBの代替わりが加速するか。

午前二時過ぎSan Diego State、Stanford撃破

現地は西海岸なのでまだ午後11時過ぎで大したことはないんでしょうが、東部時間帯のものにとっては観戦がつらい時間帯まで試合が伸びましたが見ていて良かった。San Diego State Aztecsが終盤の再逆転でNo. 19 Stanfordを堂々破っています。先週の@Arizona State戦に続いてPac-12の相手に二連勝。新ランキングではトップ25入りしてくるはずです。試合後のSan Diego StateのHCの弁は「全米どこの相手でも我々は戦えるさ」と力強いもの。この方なんかも例のPower 5による事実上のFBSからの離脱を快く思っていない方なのかもしれません。

試合終了が遅れたのはSan Diego Stateの逆転ドライブの最中にスタジアムの照明が消えて試合が20分以上中断したためでもあります。場所はCity of San Diego Stadium =元Qualcomm Stadium。昨季を最後にNFL San Diego ChargersがLos Angeles移転をしたためスタジアムはNFL的には空き家に。San Diego Stateフットボールが同スタジアムのメインテナントとなりました。

NFLが長い大都市Los Angelesからの不在をやっと埋めたのはNFL全体から見れば良策なのでしょうが、サンディエゴ市から見ればフットボールの灯が消えたことに。同市はMLB San Diego Padresはありますが、NBAやNHLのチームはない。私が見始めた頃にはNBA ClippersがSan Diegoでしたが。これでNFL Chargersも失ってメジャースポーツはMLB Padresだけに。地元民にとっては市のスポーツエンタメが細るのはやはり寂しいものがある。そういう心の隙間を埋めるべくSan Diego State Aztecsが活躍する、というのはなにやら良い感じなのかもしれません。以前シアトル市がSeattle Supersonicsを失ったときにタイミングよく誕生したサッカーMLS Seattle Soundersを支持したように、San Diego Stateフットボールは同地のスポーツファンの心を掴めるのかどうか。

試合の方はSan Diego Stateが大型Stanfordと堂々渡り合っての快勝。好オフェンスコールでStanfordディフェンスを翻弄して決勝TDをもぎ取り、残り時間50数秒のStanfordの最後の攻撃をINTで仕留めてアップセット完成。プロ仕様のスタジアムですが試合後は観客席の学生がフィールドに雪崩れ込んで勝利を祝うカレッジらしいシーンへ。やっぱりカレッジスポーツはこれが良いです。

今週はUCLAもMemphisに競り負け。Pac-12は少々痛い黒星を喰った週となりました。MemphisはQBが意外に気の利いた選手でおもしろい試合でした。

12シーズンぶりのTexas x USC

カレッジフットボール第三週の最後を締めてくれたTexas@No. 4 USCのダブルOTの試合がいま終わったところです。最終スコアは27-24でUSCが勝利。12年前のBCS全米優勝戦を戦って以来の対戦となったこのカードでUSCが雪辱を果たしたことに。今季ここまででベストゲームか。

12年前のRose Bowlで当時ともに12戦全勝で勝ち上がったTexas LonghornsとUSC Trojansが戦ったあの名勝負。当時の両チームのエースQB=Texas Vince Young、USC Matt Leinartがともに来場(Leinartは中継放送したFOXの解説者として)。場所はRose Bowlではないものの同じLos Angelesで。リマッチ感は試合前から十分。それぞれ遠くない一時期に全米優勝候補の常連だった両校ですが、昨今は全米優勝には少し遠いシーズンが続いている。それでもこの両校がこんな形で顔を合わせればビッグマッチらしさは満点。こんな雰囲気ならあのシーズンのハイズマン賞Reggie Bushも来たかったでしょう。(BushはNCAAルール違反を理由に紆余曲折の後、USCから絶縁扱いで出入り禁止)

試合の方はあの全米優勝戦のトップスター選手を集めたような華やかさはなかったものの、両チームの軽々の浅い若い選手たちが存分にプレーして熱戦に。Texasのフレッシュマン控えQB Sam Ehlingerが苦しい競り合いの試合で要所を締めて第4Qに逆転TDをねじ込めば、USCのQB Sam Darnoldが残り45秒タイムアウトなしからのドライブをFGレンジまで運ぶ。但しUSCのPKはこれまで一度もFGを成功したことのないフレッシュマンWalk-onの選手。これがUSCは三試合目ですが前の二試合では一度もFGの機会がなく(PATはたくさん決めてます)、この日の試合で初めて実戦でのFGに臨んで失敗。キャリア成績0/1のWalk-onのキッカーに同点の命運を託すことに。これが31ヤードから決まって冷や冷や同点。ダブルOTに入ってTexasオフェンスがエンドゾーン直前からのQBスニークを狙ったのをUSCディフェンスがボールを弾き出してターンオーバー!これでまた新人Walk-onキッカーが決めれば勝てる、という展開。USCオフェンスとしては少しでも前に進んでキッカーの負担を減らしたいところでした。がTexasディフェンスがここで踏みとどまりUSCはスタート地点の25ヤードラインからほとんど前進できないまま4thダウン。試合前のレンジはmax45ヤード程度という新人キッカーが43ヤードからキック。これが見事決まってUSC逆転勝ちです。Walk-onの選手にとっては一生の自慢となる大仕事をやってのけたことに。こういうのがカレッジフットボールの魅力ですね。

30年前のMonday Night Football

夕べのSports Centerでやっていたネタです。30年前、1987年シーズンのNFL San Francisco 49ers@New York Giantsのビデオを流していました。Monday Night Footballの試合です。30年ってこんなに違うんだ…と感心。

1987年というのは49ersにはQB Joe Montana WR Jerry Rice(ついでに言えばバックアップQBのSteve Young)も在籍していたシーズンですが、労働争議でこの試合には出場せず。試合は急遽補充された選手たちによって行われたという代物。MNFの試合だというのにGiants Stadiumはガラガラ。公式には16,471人動員という記録になっているようですが実際は数千人ですね。こんな酷い入りの試合をNFLもやっていたんだねえという感じ。

おもしろかったのは49ersがウィッシュボーンフォーメーションからオプションランをやっていたこと。ウィッシュボーンフォーメーションって今のファンは聞いたこともないのでは。カレッジでもたぶん高校でもそんなものをやるところはもう既に存在しないですから、博物館もののプレーです。Georgia Techとか士官学校などトリプルオプションをやるところはまだありますが、さすがにウィッシュボーンはない。こんなプレーを昔はしょっちゅうやっていたんですよね。大昔のローズボウルの放送なんかで見た記憶があります。

アメリカのスポーツ人材育成 テニスの場合

良くも悪くもアメリカというのはあまり他国のことを気にしない国です。他所がどうやっていようとそれに合わせるかどうかは自分達のニーズ次第。アメリカがカレッジをスポーツの養成機関としているのは、クラブ方式の欧州とは大きく違うわけです。なぜそうなのかというと元々欧州よりも格段に識字率の低いアメリカ。そんなところでクラブ方式のスポーツ人材育成をしたらスポーツ以外能のない社会不適格者の大量生産になってしまう。多くのアメリカのプロスポーツが事実上カレッジを通過することを強要することで、少なくとも文盲みたいな選手を許すことはなくなっている(はず)。NBAが高卒選手をカレッジを経ず直接プロに行けるように再び制度変更を狙っていますが、それでも高校卒業は必須とするようですからある程度の教育義務は担保している。

ただ比較的若年でも世界のトップに近いところまで行ける早熟型のスポーツ ジャンルではこの制度ではうまくいかない。代表的なところではサッカーやテニスがそれに当たるでしょう。  

日曜日に終了した全米オープンテニスでいくつかアメリカのスポーツ育成が絡んだ話題がありました。女子シングルスでメジャー初優勝したSloane Stephensですが、TV放送で解説の方が言うには彼女はいわゆる裕福な家庭の出身ではなく、アメリカテニス協会が運営に出資していた地元のクラブに子供の頃に入ったことがきっかけでテニスを始められた子なのだと言います。テニス人口が細ってきたことへの危機感と対策として協会が20年以上前から取り組んできた草の根の掘り起こしの成功例なのだと。

男子の方で一回戦敗退だったFrances Tiafoeも似たケースなのだそうです。日本から見るとTiafoeは無名でしょうが、今回の全米オープンでは主催者指名ワイルドカードで一回戦でRoger FedererとプライムタイムのTV試合で対戦(例のSharapovaの試合の翌晩)してフルセットの熱戦をしてアメリカの一般のスポーツファンにお披露目をされた選手です。Tiafoeは直前大会のWestern & Southernで第4シードだったAlexander Zverevに大アップセット勝ちして初めて世界のトップ10選手に勝利したばかりの伸び盛り19歳。私はたまたまこの前大会の試合を見ていて大変盛り上がれました。それゆえFedererとの試合も試合前から期待していて、その期待を上回る大熱戦でFedererを苦しめた、久々の期待のアメリカ人男子選手です。

ゴルフやフィギュアスケートもそうですが、テニスも一般に親の強い後押しとコスト負担で過去成立してきたジャンル。強化するには若い頃から個人的に相当の経済的負担が必要なスポーツで中流以下の家庭からは選手が見いだせないというのが常識でした。その常識をひっくり返して遂に全米オープンチャンピオンを産み出した。米テニス協会や関係者の喜びは一般に想像される以上に大きいのだと思います。  

メジャースポーツと人材の取り合いで互さねばならない中でテニス協会は結果を出しつつあるということですね。ちなみにテニス協会が大会中に流していたCMによればそれらのクラブはテニスを教えるだけでなく、学校の宿題をこなすのを手伝うチューターもクラブ内に配置して学業で落ちこぼれてしまう選手を出さない配慮もしていたようです。  

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