アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

女子バスケ最高視聴者数更新

月曜夜にあった女子のMarch Madness準々決勝のLSU x Iowaの試合の視聴率の速報値が出てます。平均で1230万人視聴。これは昨年の決勝での同カードが記録した990万人を大幅に超えての女子バスケ(プロ含む)の新史上最多視聴者数です。すごい数字を出してきました。ピーク時には1600万人超とか。

昨年の決勝戦の再戦。LSU Angel Reese、Iowa Caitlin Clarkの因縁の再試合ではありましたが、昨年はそれは全米優勝戦であったし、当時史上最高となった990万人視聴は地上波ABCや同系列のESPNの他のチャンネルも同じ試合を放送してその合計が990万人という話です。今週月曜の1230万人はESPNでの放映で地上波のサポートもなく叩き出した数字。そしてこれは決勝戦ではなく準々決勝。それで出した数字ですから関係者にとっては大勝利という数字でしょう。
この数字より高かった今季の男子のMarch Madnessの試合は1試合だけ、Duke x NC State戦のみ。

試合内容が激戦の好試合。Clarkが9本の3ポインターを決め、Reeseが20リバウンド(うち10はオフェンスで)スター選手が期待以上に目立っていたなど途中離脱する視聴者が少なかったであろうエンタメ度の高い試合であったのは確か。それにしても1000万をあっさりこの時点で超えてくるのはすごいです。

Iowaの次戦の相手はUConn。放映権者のESPNからしたら相手はUConnよりも準々決勝でUConnに敗れたUSCの方が良かったと思っていそうです。USCには1年生で早くもNCAA全体のトップ選手に食い込んできたJuju Watkinsがいるので、今季を最後にカレッジから去るCaitlin Clarkに代わる次世代のスーパースター候補のJujuがClarkと戦うお披露目の準決勝の方が美味しい面がありました。しかしその思惑どおりにはいかず。

それでも一般にはニュースターのJujuよりもUConn女子の方がブランド力はあるのでIowa x UConnのカードもまた好視聴率が望めそうです。女子の準決勝は2日後金曜日、もうすぐです。一般的に金曜日夜は在宅率が低いので月曜夜プライムタイムだったLSU戦よりは低くなると予想できます。
全勝South Carolina x NC State戦が7PM試合開始、Iowa x UConnは9PM(実際は第1試合の終了後30分後)試合開始予定となってます。決勝戦はその2日後の日曜日の3PMに地上波ABCとESPNおよびストリーミングESPN+で放送予定です。

男女同時制覇の可能性が2通りも

March Madness男女とも8強戦が終了。次週末のFinal Fourを残すのみとなりました。この時期の月曜日の話題は賭けのトーナメント予想で全滅した人が続出して嘆くことと決まってます。今年は近年稀な本命のUConnがいたため全滅の人が例年より少ないことになってます。
よってその他の3校の予想に賭けの勝敗がかかってくるわけです。男子の全米準決勝はUConn x Alabama、NC State x Perdueとなってます。Perdueは前年までトーナメント序盤の敗退が続いていたので評価は割れていたんですが賭けている人は多めだったはずです。なので決勝戦がUConn x Perdueになると今年の賭けの勝敗は他の細かい勝敗で決着がつくことに。
個人的には私が賭けたブラケットでは今年はもう勝てないことが確定してしまっています。

UConnは女子の方もFinal Four進出に成功したので2004年以来20年ぶりでの男女同時制覇の可能性が残ってます。今年は男子が本命、女子はFinal Fourの最後の一枠をJuju WatkinsのUSCとの激戦を制して勝ち上がり。
20年前はUConn女子の全盛期でほぼ毎年のように圧倒的な優勝候補で成績もほぼ全勝に近いシーズンばかり。そこに男子がマッチして男女制覇になったんでしたが、時代は変わって今のUConn女子は昔のような最強チームではありません。しかし指揮するのは39年目の同じGeno Auriemma。御年70歳となってもちゃんと勝てるチームを作ったのは立派でしょう。Auriemmaが高齢なのもUConnのリクルート力が落ちたのと無関係ではないはずですが。

UConnは男女とも優良プログラムとして知られますが、もう一校NC Stateが男女ともFinal Fourへの進出に成功してます。男子の方はポストシーズンに行けなさそうなレギュラーシーズンの成績からACCカンファレンストーナメントで5日連続試合をして5連勝でACCチャンピオンとしてMarch Madnessに登場、そのままの勢いでFinal Four到達となりました。
女子の方のNC Stateの状況はまったく存じませんが女子のFinal Fourの4校の中では最も地味。女子の方の全米準決勝の組み合わせは無敗South Carolina x NC Stateと、Iowa x UConnとなってます。

UConnのダブル制覇はあるかもと思われて、NC Stateの方は男女とも4校中最弱とみなされてそれぞれのトーナメントの最強チームとの準決勝ってことになります。それでも可能性はあるんです。素晴らしい躍進ではないでしょうか。特に男子の方は州内のライバル校であり優勝候補だったNorth Carolinaが早く消えてしまったのの代わりにFinal Four進出で州内では普段から下に見られているNC Stateが鬱憤晴らしでトラッシュトークしまくっていそうです。

ピッチクロックを出せ

MLBの新シーズンが開幕して初の週末。土曜日は地上波FOXが毎週プライムタイムに放送するようです。場所によって地元チームに差し替えがあるはずですが全国放送としてはNew York Yankees@Houston Astrosのカードでスタートしてます。

この放送、ものすごく気になることがあります。ピッチクロックの表示がない。なぜ消したと問いただしたい気分です。昨季導入して成功を収めたと認識しているピッチクロックをなぜ消すんですか。球場内の表示も映らないしTVのテロップでも表示なし。

反対派からはせわしないその他異論があったのは承知してます。昨季一年やったことで周知ができたという判断なんでしょうか?
昨季はプレシーズンからその話題でもちきり。シーズン中もポストシーズンも当然のように表示があった。

いまの時代ってニュース番組なんかでもCMに入るとCMの端にニュース再開までの秒数が出ていたりして、せっかちになった視聴者にチャンネルを変えさせないための工夫を各番組が模索している時代。YouTubeのCMが以前は5秒でskipボタンが出ていたのが8秒になったのにむっ生意気なと思い、15秒とか20秒とか出ると即見るのをやめるようなご時世です。
MLBが、またはFOXが昨年一年間のピッチクロックの成功で既にそれが周知されたと考えるのは違うんじゃないのかなあとなにやらソワソワしてしまいました。



Nations League決勝 何人が見られたのか

一週間が早いです。
CONCACAF Nations Leagueの決勝が先週末にありました。米代表 x メキシコ代表戦がAT&T Stadiumで開催。同会場は8万人収容の大会場ですが公式発表は59,471人動員。メキシコ代表の試合がテキサス州で行われれば観客席はメキシコファンで埋め尽くされるのが常ですが、それが6万人に届かなかったんですね。映像で見ていた分にはそこまで席が空いているには見えませんでしたが、あの会場は上の方の席は確かにあまり映り込まないかも。
場内はざっと見で9割はメキシコファンでしょうか。その割合はいつもそんな感じです。ということは米代表の応援は1万人をかなり下回る感じですかね。

実は米代表は準決勝でジャマイカ相手に大苦戦。ロスタイムのラストプレーの5分の同点ゴールでなんとか同点、延長戦へ繋いで勝ち上がり。この準決勝はキツかったです。
それが決勝は米代表の2−0での快勝となってます。これで米代表はNations League3連覇。
2ゴール目が入ったときにはメキシコファンから水のボトルその他が米代表にがんがん投げつけられ、それが止まらず試合中断、観客の退場者を処理したりというぐだぐだで長引いた末に試合は終わりました。

放映はCBS系列のストリーミングParamount+で。スペイン語放送は別途どこかのチャンネルでやっていたのだと思います。きっとそちらは視聴者も多かったのでは。

Paramount+は割とサッカーに手厚いんですがいったいどれぐらいの人にこのNations Leagueって届いたのかなと少し心配になります。今日になっても視聴者数などの情報が出ない。ストリーミングなので外部からは測りにくく、良い数字なら放映側が喜んで数字を流す場合もありますが隠されたらわからない。


ところで以前にも何度か紹介したGallup社によるスポーツ人気調査で2023年分が追加されていました。野球とサッカーがそれぞれ前回調査(2017年)から2ポイント落してるのが目につきます。この調査はコンマ%以下が示されないので1ポイントの下落なら四捨五入近辺で微減しただけの可能性がありますが2ポイントダウンはそれはない。
野球の低下傾向はまあそんなもんかなという気はしますが、サッカーの方は急だなと思えます。2017年の7%から2023年の5%。何10%の規模の2%ダウンと7%からの2ポイントダウンはウェイトが違う。ほぼ1/4の自称サッカーファンが消滅したようにも見える。以前から論じてる通りサッカーファンは一神教的な傾向が強いかと思いますからこのダウンの人たちはどこへ行ったのかなという興味をそそります。


ここからは私の憶測ですがこのダウンってひょっとして例のサッカー女子代表へのトランプ支持者からの集中攻撃で剥がれた人たちの可能性があるのではないのか。あの攻撃でサッカー女子代表は政治的な存在化になってしまい大変だったようです。
ようです、というのは私はトランプ支持者御用達のSNSを見るわけではないのでそんなに頻繁に女子代表非難とかMegan Rapinoeバッシングを見たわけではないですが、そういう私でもちょくちょく見かけるのですからトランプ支持者の間ではものすごい量と熱量があった可能性があります。それでそれまでは政治的な理由は関係なく女子代表の試合を見ていた人がサッカーファンと回答しなくなったんじゃないかなと。

当たり前ですがあの騒ぎの以前の女子代表のファンだった人にはトランプ支持者もいればそうでない方もいたはず。世論調査でトランプ氏の好き嫌いを問うとほぼコンスタントに5:4ぐらいで否定的に出ます。ものすごく大雑把に言って半々。

つまりですね、2ポイント剥がれたのはサッカーファンだと回答していた人のうち女子代表を念頭においてサッカーと回答していた人のうちざっと4-5割がトランプ支持者で、それがこの下落分の2ポイントなのかもなと。それぐらいしかサッカーにマイナスの事情ってここ5年のうちで思いつきません。

とするとですね非トランプ支持者の自称サッカーファンで女子代表ファンもほぼ同数の2ポイントぐらいは残っているのかなと推定することは無理ではないでしょう。
そうなると下落して5%となった2023年分のサッカーをfavoriteとした人たちのうち2ポイントは主に女子代表に興味がある人たちだと仮定するのはそれほど無理ではない。つまり女子には興味がなく男子や海外サッカーを念頭にfavoriteとした人の数は数字の見かけよりかなり少ないのかもしれないなとも読めます。

アスリートの妻の方が安心か

男子の方でも指摘しましたが女子のカレッジバスケットボールNCAAトーナメントの組み合わせでやっぱりコレも狙ってこのトーナメント表にしたんだよなと言うケースが。前夜の女子二回戦。Caitlin ClarkのIowaは苦戦しながらWest Virginiaを下して16強に進出。NCAAトーナメントになると相手チームも質が良くなるし対策も徹底しているので各地で上位チームが苦戦してます。Iowaの場合はパスレーンを徹底的に意識してディフェンスしてきたWest Virginiaの守りが奏功。試合残り2分まで同点。最後はその時間帯からWest Virginiaの主力選手が次々にファールアウトして得点力を失い、10点差での決着になりましたが試合としてはかなり苦しかった。次戦以降対戦相手がお手本にするであろうWest Virginiaにとっては好ゲームであったろうと思います。

男子より集客力に劣る女子のNCAAトーナメントは一回戦二回戦はその山のトップシードホームコートで開催。これはカレッジの他のほとんどすべての種目でそうです。どこの大会場でも満員必至の男子のMarch Madnessが特殊ということで。
よってClark入りのIowaにとってはポストシーズンをホームコートでの開催。ホームでの最後の試合。場所はホームでもただしNCAA管理の中立試合なので通常のホームでのような地元びいきの場内放送などはできない。その上チケットが高騰していて客のノリが悪い。
これはこの試合に限りませんがチケットが高騰すると客の熱量が下がる場合というのはスポーツイベントではしばしば起こります。例えば熱心なアウェイのファンが買うならチケット価格が高騰しても観客席の熱量は落ちないですが

ところでこの日はNFL San Francisco 49ers TEのGeorge Kittleが現地観戦に来ていました。Kittleの奥さんはIowaでプレーしていた元バスケ選手なんだそうで、Kittleは奥さんの旧姓の入ったIowaのユニフォームを着込んで観戦。元アスリートの奥さんとか高校からの彼女とかの方が安心するのは私の偏見でしょうか。

Iowaは勝って次戦はColoradoとの中立地での試合です。この対戦相手ですがColoradoに二回戦で敗戦したのはKansas Stateでした。Kansas Stateは今季Iowaが唯一ホームで敗戦した相手。それと三回戦=16強戦で当たるトーナメントの組み合わせにしたのはわざとだろうなあと思えます。Kansas Stateが敗戦してしまったので実現しませんでしたが。こういうファンサービスというか放映権を持つ局へのサービスをトーナメントを組むときに考慮するのはアメスポらしい。こういう配慮をする実績から放映権も高く売れるようになるってことでしょう。
またもしシード順通りに勝ち進めばその次のIowaの8強戦の相手は昨季の全米優勝戦を戦った相手であるLSUとの試合となるのも絶対狙ってるだろという。
そもそもIowaの昨夜の二回戦が月曜日開催になるスケジュールにしたのも狙ってるはず。男子は木曜日から日曜日に1&2回戦を、女子側は一日遅れで金曜日から月曜日が第1週のスケジュールを消化するので月曜日開催だと男子と重なりません。その月曜日のプライムタイムに来るように注目度で突出しているIowaの二回戦を放送したわけですね。

関係ない話ですがここでついでに書いてしまいます。Shohei Ohtaniのアスリート妻の方の身長を見たら180cmでセンターと書いてありました。日本の女性で180だとまあそうなるんでしょうが、Caitlin Clarkは公称6 feetなのでセンチだと183cmだからミセスOhtaniより高いんですよね。でポジションはガードです。

Zach Edeyのドラフト株

March Madnessの第1週明けの月曜日。全米各地の職場ではトーナメント予想が外れただどうだという話題になる日です。毎年の初春の月曜日ですね。

今年のトーナメントは一回戦でいくつかの有名校が敗退しましたが二回戦を終わってみればシード順そのままで各校が勝ち上がった形に近い。各地区の第1&第2シード計8校は無事16強に勝ち進み、他も全4地区の勝ち残った4校のうちトップ4シードではないのは1校ずつ。2桁シード校の勝ち上がりは第11シードのNC Stateのみ。

NC Stateはレギュラーシーズンの成績がふるわず、ACCのカンファレンストーナメントで5日間で5連勝する他NCAAトーナメントに進める道がなかったところからまくってのMarch Madness登場。二回戦では一回戦で第3シードのKentuckyをやぶって勝ち上がってきたOaklandに延長戦で苦戦しましたが勝ってSweet 16進出に成功です。レギュラーシーズンを4連敗で終えてもうあとがないところから7連勝。

Sweet 16に残った非トップ4シード校はこの第11シードNC Stateの他は、第5シードのSan Diego StateとGonzaga、第6シードのClemson。Gonzagaは今年はシーズン中は勝ちきれず例年よりも期待の低い状態でのポストシーズン入りでしたが地味にしぶとく16強に勝ち上がり。San Diego Stateは昨季全米準優勝校。シード順を弱覆しての16強進出ですが驚きは少ないでしょう。

対してClemsonとNC StateのACC組の16強進出は意外度が高い。今季のACCはかつてのバスケ名門カンファレンスへのリスペクトがないシーズンでACCからのMarch Madnessへの選出はたったの5校。Big XIIやSECからの8校はともかく、ミッドメジャーのMountain Westから6校が出るのにACCから5校か。
その昔は7校8校出場は当たり前、多いシーズンには2桁校が選出にふさわしいとされていた時代も知ってるだけにACCからたったの5校、これも時代の変遷かとも思われたんですが、実際にトーナメントが始まったらACC校5校全体で8勝1敗。敗戦したのはVirginiaがFirst Fourで敗戦しただけなので本戦が始まってからはACC校が全勝中。16強中4校は最多。それに次ぐのはBig Eastの3校(UConn/Marquette/Creighton)。


トップシード校は昨夜Houstonが延長線で冷や汗をかかせられましたが二回戦突破。近年毎年トーナメントでの失敗が目立ったPerdueが危なげなく勝ち上がったのが目立ちます。
PerdueのエースはセンターのZach Edey。昨季の全米最優秀選手であり今季もその最有力候補で2年連続の最優秀選手選出が見込まれています。国籍はカナダ人でカナダの代表チームにも選ばれそうでもし出場すればパリ五輪で米国外でも見られるはずの選手です。

昨季は最優秀選手であったのにNBAドラフトでの株がまったく上がらずプロ行きを断念、Perdueに残っての勝負のシーズン。プレーぶりは昨年からフットワークが格段に向上しています。体重もかなり絞ったはず。昨季はサイズのアドバンテージで他校の選手を圧倒したんですけど、NCAAトーナメントに入ったら研究されて相手に囲まれて自分で打てない場面が多発。サイズもカレッジでこそ圧倒できてもプロではそうはいかないとみなされてドラフトでの評価が低いまま。

その評価を覆すべくオフシーズンに相当に鍛え込んできたのがシーズン冒頭からはっきり見えていたんですが、NCAAトーナメントに入ってからも余裕。ここまでの2戦はフロントコートのサイズ的にも手応えがない相手だったので真価はフロントコートに得点源を持つ次戦対Gonzaga戦で問われることになります。今年のPerdueはEdeyが抑えられても勝てるサポートキャストを育ててきたと見えますからGonzagaのEdey対策がどうでるかは楽しみ。シーズン中にPerdueの試合を見ていなかったのかNBAドラフト予想サイトでもEdeyが弱上昇中です。Olajuwanみたいな径の小さいターンで正面に向いて攻めていくところなんかが難敵Gonzaga相手に出せるのかどうか。
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